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2015.5.20

大阪都構想頓挫は良い区切り

「大阪都構想」住民投票が反対多数となった。

バラ撒き先が自分達の地域外になるとのイメージが固まっている以上、膨大な高齢層が反対するのは当たり前。その割には、予想以上に賛成が多かったと見ることができよう。

小生は、自治体が喝を入れれば、経済がなんとかなるという発想自体がトンデモ理論と考えるクチ。発展の端緒が見えたら、それを邪魔する動きを抑制するとか、流れが生まれたら一気呵成に進むように支援すると、絶大な効果を発揮できることがあるが、それ以上は無理ということ。
無駄だらけの二重行政が行われているのは事実だが、そんなものを改革したところでどうにかなる状況はとっくに通り越している訳で。
もっとも、マスコミに登場し、派手に立ち回ることが楽しみの政治屋さんには嬉しい理屈だろうが。

大阪の実態は知らぬが、報道を眺めている限り、都会的な新陳代謝の気風は全く感じられない。ニュースとして流れるのは、二番煎じか三番煎じとしか思えないモノ真似プロジェクトばかり。全国至るところで、B級グルメ、ゆるキャラ、お祭りによる町興しが推進されているが、それと大同小異の体質に映る。
ただ、リスクを恐れず飛躍目指して動いている企業も存在している。大阪の問題は、それが例外的存在であり、企業からすれば脱大阪を考えざるを得ない点。

そんな状況で、東京の仕組みを導入したところで、プラスに働く可能性は極めて低いとしか思えまい。

地域の活性化を図りたいのなら、群れのなかで蠢く政治家ではなく、新しい息吹を生み出す起業家として活躍して欲しいもの。前者は、全体主義が蔓延する権力愛好家の社会であり、後者は、自由の価値を尊ぶ人達のコミュニティ。進路を間違えないで欲しいものである。

もともと、大阪のような大都会には、ビジネスチャンスなど山のようにある。挑戦する人が溢れかえっていておかしくないが、そんな社会を嫌う老人的体質が蔓延してしまったということ。
既存政治勢力はその上に乗って動くしかなかろう。自民党から共産党まで例外なく。

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