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2016.4.4

相変わらず日本に無知なクルーグマン先生

"米プリンストン大名誉教授のポール・クルーグマン氏がツイッターで、先日の政府の国際金融経済分析会合での議論の内容を公開した。"

もともと、クルーグマンは学者と言うよりはジャーナリスティックな人物であり、日本経済のことなど全く理解できていないお方。
小生は、そんな人の意見を聞くこと自体が馬鹿げていると思う。それが嬉しいのはマスコミ操縦大好きな方々だけでは。

ただ、このお蔭で認識を新たにした。
クルーグマン先生、やはり「学者」だったのだ、と。
それは経済に関する発言ということではなく、"安倍首相の「オフレコ」発言を公開"という一点において。"

日本の首相の発言を読んでみれば、その気持ちよくわかる。これほどレベルの低い人がトップであることに驚いたに違いないからだ。米国大統領選挙のレベルの低さにもおそらく辟易していることだろうが、現役の日本の首相がそんな御仁であることに初めて気付いたのであろう。
ソリャ、どんな発言がなされたか公開したくもなろう。少しは実像を知れ!、と。日本の一番の問題はソコと感じ、これは指摘せねばとお考えになったのであろう。

マ、日本の状況を全くご存知ない先生であることがよくわかる。・・・そんなことをしても、何の効果もないのだがネ。

首相の頭脳レベルなど、まともな人なら、第一次安倍内閣で120%理解できていた筈。
今更、そんなことを知ったところで何の意味もなかろう。

それにしても、日本の理解がえらく浅い先生である。にもかかわらず、発言したがるからこまったものである。それがご商売だから致し方ないとはいえ。

ほんのちょっと政治状況を眺めれば、わかりそうなものだと思うのだが。
なにせ、"論客"の力ありと抜擢されたと思われる野党議員のレベルは、そんな首相よりずっと低いからだ。小学生の模擬議論の方が余程ましというあきれた状態。
国会の代表質問だというのに、なにも勉強せず、しかも間違った理解だったりするのだから。
マ、政党と言っても、選挙互助会であり、支援者団体のお神輿に乗って議員になっただけの方々だから致し方ないとはいえひどすぎる。ほとんどコミックの世界である。しかも、当人は逆に考えているようだから始末が悪い。

だいたい、今になってアベノミクスはどうか云々してもなんの意味もなかろう。
"リフレ"はどうかなど、学者の抽象議論はそれなりに価値はあるが、日本でそれを始めるなど、およそ馬鹿げた方針なのは自明だからだ。
その理由は単純明快。ことは経済理論の話ではないからである。
"リフレ"とは所詮は政治家の看板用語で、自民党政権に経済政策などある訳がなかろう。やりたいことは一つ。日銀による国債引き受けで、財政バラマキを続けよう、という以上でも以下でもない。つまり、地方は税金ぶる下がりビジネスだらけになり、日本全国税金で食べていく世帯が増えるだけ。
従って、日本における"リフレ"は、一旦始めてしまえば、国債暴落の「崩壊の日」まで止められないのである。昔の陸軍と同じ道を走っているだけのこと。

クルーグマン先生がよくわかっていないのは、日本の与党も野党も、国家社会主義者だらけという点。・・・
その上、前者は各選挙区内では「産業の新陳代謝阻止」勢力が支持基盤だからどうにもならない。後者に至っては、「規制と税金バラ撒き」追求以外に統一課題を見つけることはできかねる勢力。
小選挙区制度は裏目にでてしまった訳である。

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