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2017.5.5

9条改正絞り込み改憲なるか?

小生は、安倍首相退陣には100%賛成する。日銀による事実上の国債引き受けという、まさにルビコン川を渡る決定を導いた、"財政破綻など気にする必要無し"という、バラ撒き政策の権化を支持することなどできないということであるが。
もっとも、それ以前に、判断能力に欠ける人物と見ているからでもある。

しかし、大バラ撒きを要求するだけの野党の人材は、どう見ても質的にそれ以下に映る。
代替候補と目されていた自民党の人物も単なるバラ撒き推進派で、なんの政策提言もできぬ人物であることがわかってしまい、どうしようもないのだが。

そんな感覚だったが、首相の、"改憲を始める"という発言を耳にして、これは、なかなかの政治家かも、という気になってしまった。まさに、そう感じること自体、危険な兆候といえるが、日本はそこまで来てしまったのである。腐った政治家を追求する報道が始終流れているが、自分も含め、社会の根本が変質していると見て間違いないだろう。

その憲法改正だが、どう感じたかと言えば、実に単純。

どうにもならない野党の変身を迫るツボを突いているように見えたのである。・・・言うまでもないが、憲法改正を9条だけに絞るというのだから。しかも、「交戦権を認めない」という条項を維持しながら、自衛隊を明記するというにすぎない。
(と言っても、産業の新陳代謝絶対阻止と、「国体」論議大好きな地方勢力に全面的に依拠するしかない自民党のことだから、"そんな些細な点での憲法改正を目指すなど言語道断"、首相は一体なにを考えているのか、という不満勃発で早晩潰れるのかも知れぬが。
一方、サヨクを任じる野党はこれぞ支持率拡幅の滅多にない大チャンスと欣喜雀躍モードになろう。)


もしも、この流れが進むなら、政権与党から政治的に保証されている既得権益を謳歌するだけのサヨク政治勢力の影響力は無くなる可能性もあろう。
換言すれば、「戦争反対!」という無内容な主張を繰り広げるだけで集票できた勢力が自滅する訳である。・・・9条改正反対の理由を、自衛隊は人殺しの道具である、と叫ぶ以外になくなるので、自称サヨクの息の根が止まることになるにすぎぬが。

言うまでもないが、平和憲法護持と叫ぶ人達は、米ソ2大勢力の陣地争いの時代のママ。そこで大活躍できた状況よ、今一度なのである。ノスタルジーに浸る人達と言ってよかろう。
常識で考えればわかるが、「親ソの野党勢力の政権になりかねないから、米国の軍事方針に従いかねる」と政権が言い続けたお蔭で、なんとか米国の軍事戦略に巻き込まれないで済んだだけのこと。それが奏功する要件はすべて消えさっているのに、未だにその時代の発想。この手のドグマ論者は、勉強もしないでお気軽に食っていく術を身につけているだけの政治屋だらけであり、早く退場してもらわないと有害無益。
今や、こうした自称サヨクの主張は国家間の対立を煽る効果しかなく、戦争を呼び込みかねないのが現実。ところが、それこそが"正義"と勘違いしている訳だ。この手の自称サヨクの影響力を抑えないと厄介極まる。

もっとも、それができたところで、どうにもならないのが東アジアの現実。

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