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2004.11.4 |
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飛躍の時代…
国内の人口がピークを過ぎた、とはっきりわかるデータである。これから人口は減少一途をたどる。 移民受け入れをしないつもりなら、働く人の数は急速に減る。この観点では、経済はますます鈍化するということになる。 → 「このままならずっとGDPゼロ成長(3)」 (2001年8月4日) この先、有形資産への大規模投資によって経済が活性化するとは考えずらい。 そうなると、今のままなら、政策的舵取りが上手くいったとしても、日本経済は成熟しきって、沈滞した状況に陥ることは間違いないと思う。 ・・・これが常識的判断だろう。 しかし、もし、人々から素晴らしい知恵が生まれるなら、生産性の急速な向上は可能である。 単なる理屈であるが、このことを、皆が本気で考えるようになれば、経済発展は決して難しいことではない。 つまり、人々の知恵という、無形資産を上手く運用して食べていく社会を目指すのである。 そのためには、人の質を高めることを、最優先課題にすべきだろう。 といっても、日本企業の成功を支えてきた、働く人達の質を高める動きを強化しただけでは、奏功どころか、足を引っ張りかねまい。 質を高める方針を掲げると、どうしても、10%や20%の向上というレベルで、質の高い人材を多数育成する動きが始まってしまう。これでは、沈滞から脱するには力不足である。 百人力、あるいは、千人力で、高い価値を生み出す人材の輩出を目標に掲げる必要がある。デザイナーのような、真似が難しい創造力を持つ人を生み出せばよい。 これは難しいことではないと思う。エンジニアや研究者に接していればわかるが、潜在能力を持つ人は大勢いる。ここから、大型人材を育てれがよいだけの話だ。 100人に一人でも十分である。こうした人材が生まれれば、生産性は急上昇する。これが実現できれば、沈滞経済は瞬時に払拭できる。 要するに、すでに保持している、質の高い人材を活用してイノベーションを狙えばよいだけのことである。 世界が驚くような事業や商品を創出できる人材が生まれるような仕組みを作るということに他ならない。 総人口が減少するという数字が見えた以上、画期的な生産性向上を狙う道しかないのは、自明だろう。 いよいよ、飛躍の時代到来である。 --- 参照 --- (1) http://www.stat.go.jp/data/topics/topics091.htm 侏儒の言葉の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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