表紙 目次 | ■■■ 上野動物園の見所 ■■■ 2014.10.2 黒白猿の家庭を覗く 黒白のマレーバクの話をして、思い出したのが上野動物園のアビシニアコロブス[東部黒白コロブス]である。オナガザル科とはよく言ったもので、未使用巨大筆のような尻尾がついている。(そういう点では、テナガザル科はオナシザル科にした方がわかり易かろう。) 基本色は黒だが、顔の周りの毛が白いので、顔の表情の変化がついつい気になる猿である。 → 「モンキー尽し」 [2014.3.23] そうそう、何の葉かわからぬが、矢鱈に美味しそうに、葉を小枝からむしり取って食べるのも、一大特徴である。しかも、核家族の団欒的に食したりするのも面白い。上野文化かも知れぬが。 正門すぐの殺風景な猿長屋に2家族が、東端と西端の部屋に分かれてお住まい。 姿格好から見て、本来は、高木から高木へと跳び移りながら遠征する生活を基本としていそうだが、今や、コンクリートと鉄の網しかない一室で一日中過ごすのだから、気詰りかと思いきや、結構、楽し気。玩具などなくても、自分達でじゃれあって過ごすことで、エンジョイしているようだ。 それに飽きると、床にゴロンと仰向けになって、気晴らしする輩も。 今年は、両家ともにお目出度。おかげで、それぞれ、1名と2名の増員。お蔭で、西側は数えるのも難儀。夜は、目白押しで尻尾を垂らして寝るのだろうか。 乳児の時は全身真っ白で不思議だが、しばらくすると大人と同じ黒白ツートンカラーになる。そうなると、好奇心旺盛だから、観客に関心があるとよってきてジッと見つめたりする。 そうでなくても、観客の注目を引いているのだが、そこで全員の視線を集めることになるが、気にもならないようだ。 もっとも、関心を示すのは観客だけでなく、家族全員のようだ。ただ触りたいだけなのか、かまいたいのか、よくわからないが。 そんな状態だと、幼児だけでなく、少年層も観客に関心を示したりして、ケージの網にすがって穴のあくほど見つめたりする。日本猿は目を合わせると怒り心頭のようだが、そうならないようだ。 そんな調子でしばらく猿を眺めていたのだが、そこでビックリさせられた。 猿に名前で呼びかける人がいたからである。言うまでもないが、11頭いて、幼児は別として、他は体躯の大きさの違いは多少あるが、小生にはほとんど違いがわからない。ところが、個体識別ができる人がいるのだ。まさしくプロ級。(名前そのものに驚いたこともある。) 小生は、多摩動物公園の雪豹ファンだが、名前がわかる理由は、飼育員さんが出勤している方の名前板を表示してくれるから。模様が違うから姉妹出場だと比較的わかり易いが、それも、そう簡単ではない。シンギス帝やヴァルデマ王はわかるかと思っていたが、名板取り換え時に行って間違えた位で、小生にはその手のセンスが欠けているのは確か。 この猿は毛だらけだから、顔の差で判別するのだろうが、たとえ写真を並べてもらっても、個体識別は相当に難しかろう。 そういうことで、名前案内がないのは当然と思っていたが、世の中広いもので、個体識別写真を撮影できる方もおられるようだ。 ということで、それをもとに挑戦してみたが、せいぜいわかるのは、お婆さん猿と、幼児くらい。 そもそも、どんな家系になっているのか全く知らなかったので、ついでに整理してみた。(間違いだらけの可能性が高いので、ご注意のほど。) こんなことをしたのは、命名に拘りがありそうだから。どこまで追求続けているのか眺めてみたくなったのである。 ・・・アヤは移転後の改名だろうか。それを除けば、ダイアナ(アルテミス)とビクトリア(ニケ)が英語表現ではあるが、すべてギリシア・ローマ的命名。 ─・─・─上野動物園のアビシニアコロブス─・─・─ 【ご注意】 見たところ、西に11、東に5のようだ。整理すると、そうならない。どこか間違いがある。 家族の基本は、ボス♂に複数の♀(母や親族を含む)と子供という構成だと思うが、どうなっているのか定かでない。 ●サル舎西端ケージ● ♂故ゼウス[1994年来園]---11頭の子の父 ♀ダイアナ●[1984年6月1日来園]---15頭出産(うち2頭が在上野) ♂ヘルメス●2000年11月30日 ♀ビクトリア●1994年10月23日 ↓n.a. ♀セレーネ ↓2007年6月3日 ♀エオス ↓2009年2月12日 ♂n.a. ↓2011年1月1日 ♀ガイア● ↓2012年2月29日 ♂トリトン● ↓2013年4月8日 ♀フローラ● ↓2014年3月3日 ♂オルフェウス● ♂ヘルメス ♀エオス ↓2011年8月8日 ♀クレイオ● ↓2013年3月23日 ♀イリス● ↓2014年7月10日 *● ★サル舎東端ケージ★ ♂バッコス1999年7月20日→王子動物園 ♀ビクトリア ↓2005年12月21日 ♀セレーネ★ ♂故ゼウス ♀セレーネ ↓2003年1月14日 ♂アポロン★ ↓2011年4月25日 ♂カイロス★ ↓2012年7月24日 ♂プロメテウス★ ↓2013年9月4日 ♂モルぺウス★ ‖父不詳 ↓2014年9月5日 *★ 【移動】 ♂・・・1992年9月20日→東山動物園 ♂ロムルス1997年8月15日→八木山動物公園 ♀アテネ1997年11月9日→野毛山動物園 ♀アフロディテ1998年11月8日→八木山動物公園 ♀アヤ1999年11月17日→王子動物園 ♂マルス2003年8月19日→東武動物公園 【よこはま動物園移住組】 ♂ウラヌス ♀シズカ2006年10月22日@八木山動物公園 ↓n.a. ♂ギガース ↓2011年6月9日 ♀レイア ↓2014年6月30日@よこはま動物園 ♀ルカ (参考) アビシニアコロブス 住民票@サル舎に行こう! 動物園の見所−INDEX >>> HOME>>> (C) 2014 RandDManagement.com |