流石、米国。変革の国。
そんなことを呟けば、限りなく“小さな政府”を志向するボストン茶会事件派をとりこんだ共和党の躍進の話と思う方が多かろうが、そうではない。
将来のメディア像の話。
Harrisのオンライン調査結果には驚いた。ご覧になったら如何かと・・・。
≫ “Troubles for Traditional Media - Both Print and Television” [October 28, 2010]
【予測内容】「今の伝統メディアは、10年後には存在しなくなる。」
・Agree 55% ・Disagree 42%
ほほうパソコン好きがそこまで増えているのかと思ってしまうが、そういうことではなさそうだ。低年齢層や高学歴層ほどAgreeの数字が低いし、皆、今のメディアが嫌いという訳ではないからだ。
【嗜好】「ニュース入手には、TV視聴や新聞・雑誌を読む、伝統スタイルが好み。」
・Agree 67% ・Disagree 29%
なる程。
こうなると、日本で調査したいなら、するべき質問はこうか・・・。
【嗜好】「新しいメディアが広がらないようにしたい。」
Agreeの数字は、ひょっとすると、上記と似てくるのではないか。米国の“変革”文化の丁度逆で、真正“保守”文化。
それがなんとなくわかるのが、TVニュースの位置付け。米国では、ローカル局のTVニュース視聴は日常生活に染み付いているのである。実際、その割合は91%と圧倒的なのだ。しかし、そうでありながら、一方で、ウエブを眺めることが日々の生活に定着しつつある。どう考えても、これがこれからの主流と見なされているからだし、どんな意見があるのか眺めたいからだろう。こんなことは、日本ではおよそ考えられまい。
・ポータル的に集めたニュースのウエブ 71%
・ケーブルTVニュースのウエブ 66%
・全国紙のウエブ 64%
それを考えると、印刷媒体は米国で予想以上に頑張っていると言えそうだ。あと何年もつかという状況だろうが。
・ニュース/情報サイト 28%
・オンライン新聞 17%
・TV(ケーブル/キー局) 31%
・ラジオ 19%
・雑誌/新聞[印刷媒体] 24%