スターバックスが設立40周年記念ということで2011年3月中旬に新ロゴが登場予定。
・"STARBUCKS"と"COFFEE"という文字が消える。
・"それに伴い、中心部の人魚のイラストのみになる。
・イラストの色が黒から、今迄の周囲の文字の輪の緑色に変わる。
・この結果、色は緑のみの一色となる。
・印刷コスト削減効果は結構ありそう。
要するに、コーヒー専業イメージを払拭し、汎用ブランド化しようということのようだ。サービス多角化に踏み切るとともに、英語圏以外への進出をさらに活発化させるとの目論見なのだろう。
まあ、誰が考えても、成長するにはそれしかなかろう。2009年は絶不調だった訳で、2010年の第4四半期は米国景気がよかったお陰で増収増益だが、既存店の状況を考えれば、新しい手を打つ必要に迫られているのは明らか。
とはいえ、新ロゴはデザイン的には洗練されたものになったと言ってよいのでは。
大胆に簡素化されており、巨大ビル壁面の超特大版でも通用しそうだ。逆に、手にとって細部まで眺めたりしかねない紙コップだと、その良さは感じられないかも。これが愛着感を奪うことにつながりかねない危険性はありそう。
確か、復刻版の茶色のロゴを使用して、ブランドイメージの回復を図ったこともある位で、ファンの耐え難い変更との声もわかる気がする。実際、2011年1月に新デザインを発表した際、愛好家が不平を漏らしたとのニュースが駆け巡った。それも、落ち着いたようだが、気分が変わることは考えにくく、意図した効果が得られるかはなんとも。
ただ、「星巴克珈琲」の発展に期待するなら、文字は無い方がよさそうである。
それに、「家」でもなく、「職場」でもなく、街角でコーヒーを一服しながらくつろぐという文化の時代もそろそろ終わりを告げることになるのかも。
ソーシャル・ネットワークでの繋がりを分析すると、"STARBUCKS"に興味を示す人達がお好みな単語は、 Love, Life, Friends, Music, Worldだという。フェイスブックのブランドサイト登録が1,000万人を超えるというのだから、まあ、代表的な顧客像に近かろう。要するに、スタバとは、そんな感覚の人達が一休みする場所ということ。
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"The Interest Graph on Twitter is Alive: Studying Starbucks Top Followers"
Brian Solis 2011.2.8
もっとも、日本のスタバでは、パソコンやノートを開いている孤独派層が多そうで、一寸違う印象があるが。
なんとなくだが、都会では「love」感覚から、「destress」(アヴェダ ピュアカフェの用語)的な方へと移行してしまったように思う。社会は変わりつつあるのではないか。もしそうなら、スタバもロゴだけでなく、雰囲気も変えていかざるを得ないのではなかろうか。
なにせ、コンビニでRTDを購入し、スマートフォンを眺めながらの歩き飲みもありといったご時世である。それに、日本のマクドナルドのように売り上げ好調が持続しているファーストフード店もある。時代に合わせて、お店の方が変わっているということだろう。
このことは、誰にも、新文化を切り拓くチャンスがあるということでもある。しかし、新文化の刷り込みに成功するのは誰かとなると、なかなか想像がつきにくいところ。