2011年4月28日、災害発生月の状況を反映している筈の統計データが次々と公表された。3.11以前の数値も入っているから、どう見るかは難しいが。
ただ、建築着工統計調査は4月30日午後公表。
http://www.mlit.go.jp/statistics/details/jutaku_list.html
--- 消費者物価前年伸率(2011年3月) ---
http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001073555
生鮮食品を除く総合指数 -0.1%
尚、4月に入ってから、東京都区部ではプラス化、
確かに、ものによっては大幅値上あり。品薄解消により落ち着くかは、現段階では、なんとも言えない。
--- 二人以上の家計消費支出前年伸率(2011年3月) ---
http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.htm
1世帯当たり名目消費支出 -8.4%
勤労者世帯名目消費支出 -10.9%
勤労者世帯名目実収入 -4.0%
皆、今後の収入増加を期待していないから、この程度の消費圧縮が続きそう。
--- 小売販売額対前年伸率(2011年3月) ---
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syoudou/result/sokuho_1.html
小売全体 -8.5%
まあ、こんなところだろうと簡単に言うが、収益率が低い業界だから、もしこの数字が続くとなると経営が成り立たなくなる企業が大量に発生しそう。
--- 就業者数前年比較(2011年3月)[除:被災地(約5%分)] ---
http://www.stat.go.jp/data/roudou/4.htm
就業者数 -13万人
15〜64歳就業率 +0.1%
非労働力人口 +44万人
就業あきらめムードが生まれていなければよいが。
--- 鉱工業生産前年伸率(2011年3月) ---
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
鉱工業生産 -12.9%
ブルームバーグ調査の事前予想中央値は-8.5%だった。普通に考えるより、状況は深刻だったということ。なかでも、普通乗用車が酷い。5割以上である。機械部品より、自動車用半導体の影響が大きいということかも。
--- 貿易対前年伸率(2011年3月) ---
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2011/201103d.xml#pg3
輸出全体 -2.3%
一般機械 +7.0%
輸送用機器 -19.1%
電気機器 -6.1%
原料別製品 +6.8%
化学製品 +6.6%
輸入全体 +11.9%
燃料 +14.8
原料 +39.8
食料品 +8.9%
黒字額 -79.7%
(2011年4月上旬)
http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/2011/201104a.xml
輸出全体 -19.4%
輸入全体 +0.2%
赤字額 1.689億円
通関ベースだから、3.11の影響の観点では遅行指標だが、えー、この程度で収まるのという数字である。貿易外収支の黒字額が大きいから、通貨での一波乱は考えにくい。
(参考) 「東日本大震災後の産業実態緊急調査」/「サプライチェーンへの影響調査」4月26日
http://www.meti.go.jp/press/2011/04/20110426005/20110426005.html