気象庁による台風15号の進路予想は、ほぼ的確だったといってよいだろう。
細かなことはわからぬが、まあ、素人でも理解できる見通しである。なにせ、天気図を見れば、東側に台風が存在しているし、日本海側の高気圧の壁は強固そうでだから、しばらく南方で動きが止まっていたが、つかえていた台風が北に消えていけば、奄美東から、四国・紀伊半島直撃となるのはよくあること。今回は、それが東よりに上陸しただけにすぎない。
当然ながら、上陸すれば、スピードが増して、一気に北へ進む。今回は、始めから日本海に抜けないことはほぼ確実だったから、何時、どの辺りが暴風雨圏になるかは見えていた。又、前線が張り出していたから、周囲地域での大雨もわかりきった話。
そうなれば、交通機関が一時的に麻痺するのは当たり前。
にもかかわらず、東京から、関西午後着予定で出張した人が多いのには、正直呆れた。どう見たところで、12時頃から強風の影響で新幹線は止まる可能性が高いのは自明。まともな判断力があるなら、午前中着か、出張取り止めとするのが普通なのでは。
しかも、上陸してから、本州の屋根に沿って北へ進むのだから、強風地域は次々と移動していく訳で、少なくとも6時間は復旧しない可能性が高いと考えるのが常識とは言えまいか。にもかかわらず、多くのビジネスマンが車両内に閉じ込められたという。
唖然。
ちなみに、小生は、21日夕刻に熱海に行く予定だったが、午前中着の新幹線に乗車。東海道本線は、少々の強風ですぐに早川鉄橋が通れなくなるから、新幹線より早く止まる可能性が高く、代替路線もないので、本気で行くつもりならモタモタしている訳にはいかないのだ。
これが普通の人の対処方法では。
もっとも、よく考えると、「一応、頑張って見ました。」という姿勢を見せたいだけの人が多いのかも知れぬ。
なにせ、一昔前は、交通ゼネストですべての電車が止まっていても、なんとかして出社をする人も少なくなかったのだから。もちろん、疲労困憊で、ほとんど仕事にならない。職場で挨拶を交わしたら、すぐに帰宅せざるを得ないのが実情。・・・こうした姿勢が賞賛される風土が未だ残っているということか。
しかし、首都圏での対応の劣悪さ加減はなんとも言い難し。
台風が来るのだから、早々に仕事を中断して、急いで帰宅するしかないのは自明。ところが、いつまでも、帰宅の決断がつかない組織だらけ。
そのお陰で、ターミナル駅は帰宅できない人で溢れかえったのである。暴風雨に晒されても、首都圏だけは電車が止まらないとでも思っていたのだろうか。
中京圏はどうだったのだろうか。
100万人避難というテロップが流れ仰天させられた。
これほどの大規模水害なら、おそらく、個々の地域の避難場所は機能しまい。と言って、それに代わる巨大収容施設があるとも思えない。
一体、どういうことなのだろうか。
規則に従ったら、そうなっただけということでなければよいが。
まだあるが、書く気が失せた。