一流の科学者の2012年01月27日のブログ「感染症による死」からの引用。・・・「年間約10万人のかたが肺炎で亡くなると言うことです。肺炎は感染症ですから、やはり感染症はいまでも怖い病気なのです。」
現時点でも感染症が危険な病ということをご存知なかったようだ。
もっとも、それも道理。大きな歴史の流れで考える習慣ができていると、感染症退治が医学進歩の波の第一弾と見なされておかしくないからだ。従って、感染症は例外的な疾病を除けば、おおむね克服されたとみなされかねない。
それに、日々健康に気遣っていれば、お医者さんと「仲良く」なる暇もなかろう。これを逃すと、疾病の実態を耳にするチャンスはなかなか巡ってこないもの。
小生の場合、ご近所のお医者さんに度々雑談につきあわさせられ、肺炎死亡者の多さは聞かされていたのである。それに、忘れていたが、ずいぶん昔、疾病予測のインタビューをしたこともある。従って、疾病についてはそれなりに知っている方に属すのかも。
それはそうと、「肺炎」だが、それは普通のインフルエンザが原因も知れないのでご注意された方がよい。残念ながら、統計ではよくわからないが。
そんなことが気になるのは、多くの人が、一般のインフルエンザを感冒なみの病気と考えていそうな点。確かに、簡易診断も可能だし、タミフルもある。しかし、極めて限定的条件でしか奏功しない点を忘れるべきでない。
それだけではよくわからないか。
普通はこんなところか。・・・
保健所が出す大流行の注意報・警報を耳にすることがある。たいていは、学級閉鎖が始まっていたりする。そのうち成人の感染者が自分の周囲にも出てくる。手洗いやうがいをしたり、多少の対応はするがその程度。
要するに、インフルエンザ患者の大半は幼児や児童。だが、周囲での死亡例を耳にしたことは無いのでは。重病感がないのは当たり前。
しかし、医師も同じように見ているだろうか。
雑談でわかったのだが、老人の場合、感染すると死亡することが極めて多いらしい。死病とは言わないまでも、恐ろしい病気と考えていそう。おそらく、職業上、表立っては言わないが。
何故そのような姿勢かは自明。医療機関こそが一番の感染危険地帯だからだ。そこにはインフルエンザウイルスを始終撒き散らす人も来訪する。プロフェッショナルとして、最善の防御はしているものの、感染を防ぐのは原理的に無理。診療に来ると感染するかもと言える筈がなかろう。
ごく普通に考えれば、老人のインフルエンザ死亡を防ぎたいなら、現時点では、幼児や児童全員へのワクチン注射だろう。しかし、ご存知のように反対論者だらけでとても無理。
誤解を恐れず言えば、幼児と児童がウイルスを撒いているのである。数年後から老人人口が急激に増えるから、感染症死亡者が急増するのは間違いなかろう。