二足歩行が題材だが、ロボットの話ではなく、ヒト。もっとも、だいぶ昔のことだが、二足歩行ロボットを背中から押した時感じたことが、この話の発端なので全く無関係でもないが。
ご存知、二足直立歩行はヒトの一大特徴。
従って、どのようにしてこのスキルを身につけたか、サル類の行動研究が行われているのはよく知られている。
時々、ジャーナリストが、その一端を垣間見せてくれたりして、成る程そんなところかと思ったり。
しかし、小生は、こうした展開には余り期待していない。専門家は視野が狭いのが普通で、「イマジネーション」が沸々と湧き出す人は少なさそうだから。
そんなことを言うと、誤解を生みそうなので、少々ご説明しておこう。
一流のプロなら、仮説・論理・証拠といった点で、オリジナリティを示す能力が卓越しているのは間違いない。ところが、ここが曲者。
論文にできそうにない仮説なら、無視しているに違いないからである。散漫な「イマジネーション」を追求したりすれば、成果が出る筈がないのだ。
素人には、この感覚は皆無。従って、突拍子もない想像を巡らしたり。ただ、そのほとんどはゴミ同然。
でも、それを馬鹿にするなかれ。直観力が優れている人の「イマジネーション」には、ダイヤモンドの原石が混じっているかも知れないからだ。
前置きが長くなりすぎた。
要は一行。
小生は、二足直立歩行の肝は「踵歩き」にあるのではないかと感じたのである。直感。(直観ではない。)
それは、重心移動の話や、重量物運搬能力といった話ではなく、人類の本質を示すものとして。
ポイントは当たり前だが、四足歩行ではどうして駄目なのかという点。
コレ、簡単な話である。
「履物」を使えるか否かというに過ぎない。言うまでもないが、手と足が別だから、こんなことができるのである。
とは言え、普段は裸足歩行で十分。なんの支障もなかろう。しかし、裸足では歩行が無理な場所は少なくない。ヒト以外は、翼が無い限り、そんな場所に遭遇すれば、即、方向転換する。
しかし、類稀なる好奇心があり、新天地を探さねばという危機感を抱いていた人類だけは、「履物」で、未踏の地への踏み込みに挑戦したのである。
そんなことが可能だったのは、踵と平坦な足裏の構造があったからこそ。これこそが、ヒトの大移動を生み出した原動力とは言えまいか。
以上、素人のいい加減な想像話。