小生は政治には全くの素人だが、連立政権と称しての閣議決定が、はたして有効なのかネ。マスコミはその辺りのことは一言も触れないようだが。
まあ、政治状況はトンデモない状態だから、政局予想に忙しく、誰も、何も感じないらしい。これは、筋を通すとか、面子という手の話とは全く違い、基本ルールに関することだと思うが。それを守らないでかまわないとなれば、この先どうなるかはわかりきったこと。ついに日本もくるところまで来たようだ。
野田政権とは連立。閣僚は連立に参加している政党所属議員以外は無所属であることが要件なのでは。
それが議員内閣制の大原則と思っていたら、現政権はそれを覆してしまった。野党も、官僚も何も言わないようだし、仕組みの変質を容認した訳である。
本来なら、即刻、首相を解任すべき大問題発生と考えるべきと思うが、そんな発想は皆無のようだ。
マスコミの報道のトーンは、単なる少数政党の内部分裂扱い。連立離脱派は党首と政調会長の2名のみで、残り6名は連立続行というだけ。まあ、ありえそうな話。
こうなった場合、常識では、党首交代が行われ、連立続行が再度確認されるもの。ところが、党首は解任されなかった。なんだかネ。これが日本の政治風土という訳か。
しかも、協定書に署名し合った両党首が会談し、その場で一方が、連立離脱を宣言。当然、その時点で、連立協定は反故にされたことになる。コレ、契約の大原則である。反故にされても、契約は有効であり、「連立続行」と平然と口にできる神経には驚くばかり。
そして、閣議に出席した大臣も、連立のままで所属党派の議員として署名と述べたそうだ。流石、政治屋。
無所属議員でないのに、連立崩壊にもかかわらず、署名したなら、それは議員内閣制度を根本から否定するのと同義だが。ともあれ、これで、首相は、本来、無効な閣議決定を勝手に有効としたことになる。
ルール逸脱以外のなにものでもないが、それがまかり通る社会ということがよくわかる。日本には、契約概念が欠けているとはよく言われるが、これほどひどい話は今まで耳にしたことがない。松下政経塾では、そんな日本風土に合わせ、マヌーバー的に動きまわるべし、と教えていた訳か。