■■■■■ 2012.6.22 ■■■■■

  バラマキ政党大連立時代が始まるようだ

民主、自民、公明が、「社会保障と税の一体改革」で合意。実質的に大連立樹立。
バラマキによる集票政党にとっては、消費税選挙は最悪。従って、落ち着くべきところに落ち着いたと見るのが妥当。と言うか、一種の手打ち。政治屋の願ってもない意思決定の仕組みが戻ってきたのである。密室政治復活を果たし、万々歳というところか。
「日本の政治は年中ゴチャゴチャしているが、増税能力は発揮できる」と、海外に示せたから、財務省もこれで一安心だろう。

まあ、確かに大連立しか手はなかろう。
時事による6月8〜11日調査の政党支持率を見ると、3党合計でようやく25%。これで二大政党政治などお笑い話。
  自民党   13.1%
  民主党    8.1%
  公明党    4.2%
  みんなの党  1.3%
  共産党    1.0%
  支持なし  69.7%

民主党もここまで落ち込めば、この先、なにをやろうと凋落一途では。民主党候補での選挙では落選間違いなしなら、離党して反増税で選挙運動した方がましという流れが生まれて当然。結局のところ、巨大労働組合が支援する議員と、小選挙区制の都合で、とりあえず民主党の看板を掲げている地場保守議員だけの、裸の組織への道をまっしぐらに進むことになりそう。
その結果、昔の自民党政治が復活する訳だ。当然ながら、全国津々浦々で、槌音高く願っていた土木工事が始まる。福祉にも、それなりのカネが回ることになろう。しかし、こんなことが雇用増進に繋がることはおよそあり得ないし、魅力的な国内投資先は今以上に減るのは間違いなかろう。大バラマキ政権の誕生で、中バラマキ政党も変身するかと思ったが、結局のところ、古い自民党への回帰で終わった。

だが、なんといっても圧巻は、世界的に経済がおかしくなっているというのに、バラマキ政党には、それを問題視する感覚皆無の点。政局騒ぎ大好き人間だらけで、そんな話には全く関心が湧か無いのである。言い換えれば、経済思想的には反自由主義で、国家社会主義と親和性が高い人が多いということ。権謀術数が酷くなっていくこと必定。
もっとも、反消費税増税派にしてから、小さな政府化と経済のグローバル化進展をテコに発展を図るべしと主張していると思いきや、その真逆だったり。
なにがなんだか。

(記事)
「実質大連立」は密室政治の復活  (竹中平蔵の眼) 2012/6/20 7:00 日本経済新聞 電子版
民主8%、最低を更新=内閣支持24%、不支持55%−時事世論調査 2012/06/15-15:04
小沢氏“次善の策で離党も検討” 6月21日 17時44分 NHK


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