■■■■■ 2012.7.3 ■■■■■

  研究費預け金スキャンダルをどう片付けるつもりなのだろう

京都大学大学院薬学研究科でスキャンダル勃発。突如、マスコミが騒いだ結果だが、部外者にはなんとも理解しにくい話。ご当人も表に出てこないし。

なんと言っても驚いたのは、東京地検特捜部が担当しているとの報道。学者の世界にも一歩踏み込もうということかな。濁流の清流化は大賛成だが、雑魚しかいなくなったのではえらい迷惑。上手くやってもらいたいもの。

問題は預かり金らしい。
検収もせずに、支払いを行える訳がなく、不正と言えばまさに不正そのもの。だが、あまりに予算が多額だと、自由度がないから、消化するのも容易なことではなかろう。預かり金の仕組みが消えないのは、制度の悪さも大きい。それに、巨大予算の采配権者に文句をつける人は稀だから、腐敗しても、止めるすべがない。いい加減な管理がまかり通ることになる。規模の大小はあるにしても、不正ゼロの世界は考え難い。

今回の問題は、企業倒産でそれが表に出てしまっただけのこと。この事態に債権者として誰がどのように対応するかはまさに超難問。

解決策がないから、長期間ゴタゴタが続いたのだと思われる。それでも、ようやく、すべてを「ゲノム創薬専門家の責任」とすることで落着となったようだ。

まあ、分野が分野だから、預かり金発覚の際のマスコミの歯切れも悪かった。他の債権者のスキャンダルが隠れているかも知れぬ訳だし。

(読売新聞の記事)
「ゲノム創薬」専門家の京大元教授、不正経理か 2012年6月29日14時35分
京大から受注2億円超…元教授「お抱え」の会社 2012年7月1日11時21分 読売新聞
(2011年の記事)
国立医療機関、3.8億円プールか 業者倒産で発覚 2011年11月13日3時0分 朝日新聞デジタル
(債権状況を掲載しているサイト)
(株)メド城取/民事再生・債権者判明 2011年10月18日 JC-NET


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