上野動物園ではパンダ舎、多摩動物園ではコアラ舎が、今でも一番人気なのだろうか。
小生は雑踏が嫌いなので人気と聞いた途端に避ける。もっとも、見甲斐がないので、もともと余り関心がわかないが。
見物通路がガラガラの時に立ち寄ったら、じっと寝ているだけで、さっぱり動き無し。こりゃ飽きるゼ。食事中に出くわしたこともあるが、そっぽを向いている上、動きや表情に乏しく、見ていて面白いものではない。
どちらも、映像の世界が一番ではなかろうか。
そんなことを考えると、魅力的なのはやはり猫族では。こちらは、寝姿しか見れないことは滅多にない。寝ていたら、時間が経ってから訪問すれば起きていたりするからだ。ただ、狭っ苦しい檻に閉じ込められていたり、広い庭に放されているだけの場合は別。個体をじっくり拝見させていただけるつくりでないと。
なんといっても愉しいのは、なんとなく交流を感じさせられたりするから。どういう風の吹き回しかは知らぬが、眺めていると、突然、関心を持ってもらえることがあるのだ。そうなると、見飽きない。
シベリアオオヤマネコから、「フッー!って鼻息で威嚇?を頂き幸せでございました」との気分を味わったマニアの方もある位で、それは実は珍しいことではないのかも。
飼い猫が睨めっこ不得意なのと同じで、しつこく眺めていると、「目が合って不快だ。じろじろ見るんじゃない。」との意思表示をくらうということなのだろう。と言うことは、遊ばれていると考えることもできそう。
もしそうなら、猫じゃらしでも用意してくれると、もっと楽しめそうな気がする。もっとも、それは余りに非常識な期待か。
交流という点では、餌を貰えるのではないかと寄ってくる動物なら、どこにでもいる。しかし、どうも今一歩。これに対して、猫族の場合は、個と個のセンスのぶつかり合いがありそう。これがなかなか面白い。
だが、類人猿になると、さらに感情の機微まで係わってくる。そうなると、愉しいと言ってよいか複雑な気分になる。
小生の経験ではこんなことがあった。
まず、チンパンジー。多分まだ半分子供。結構人真似好きらしく、ガラス越しに、こちらがガッツポーズをすると、寄ってきて同じ仕草をする。他に遊び方を思いつかないから、余り続かないが。
巨大なオラウータンになるとなかなか気難しそう。関心を引きそうな仕草をすると、時々じっとこちらを見てくれる。そして、目があったりする。そんなことが繰り返されると、そのうちうつ伏せで寝てしまったり。ご迷惑をおかけした気にさせられる。
ケージ内の鳥も、口笛を吹いて、団扇をバタバタさせると、奥の方から柵の間近まで出てきてこちらをじっと眺めたり。こいつは馬鹿かと見ているだけかも知れぬが。
こんな遊びがマナーとして許されるものかはよくわからぬが、まあ害もなかろうということで。
流石に、周りに人がいる時は試したことはないが。
そんなことが可能なのは猛暑日。避暑地に行けない時の暇つぶしイベントには最適。
(blog: 動物園へ行こう) 羽村の顔役 2012-08-08 06:19