くしゃみは、異物を体外に排出するための自発的な防御行為、とは誰でもが思っていること。
しかし、人前で堂々とするのははばかられるので、無理して息を止め、防いだりする。成功すると、その後はどうも気分が良くない。それに、耳に強烈な空気圧がかかっていそうで、いかにも鼓膜に悪影響がありそう。そうは思っても、マナーを考えると、そんなことは我慢せざるを得ない。口に出さないが、皆、こまっているのではなかろうか。
西欧では、体のなかから何かが飛び出てくる感じがするとみえ、側にいる人が必ずと言ってよいほど、間髪をいれずに「Bless you!」と声を掛けてくれる。呪文のようなもので、面白いが、とりあえず「Excuse me.」と言うしかなく体裁がよいものではない。
研究者によると、一気に空気を吐き出すことで、鼻腔内を新鮮な状態に戻すことができるのだそうである。ただ、それは健常人のくしゃみの場合で、リセットの空気圧スイッチが入り、繊毛が素早く波打ち始め、異物と粘液を外部に押し出ことになるのだとか。
ところが、副鼻腔炎患者の場合、刺激で同じようにくしゃみは出るものの、それが繊毛活動とはリンクしないらしい。
ほほうー。
そういう人もいるのだ。
などと考えさせられたが、小生は幸いなことに、副鼻腔炎を患ったことはない。
しかし、くしゃみが結構出る体質なのだ。季節に無関係だし、胡椒やダニといった類の特定物質の刺激ということでもなさそうなので、花粉症という訳でもない。
心配と言うほどでもないのだが、一応、医者にきいてみたら、暗いところから急に明るい所にでるとくしゃみをする体質なのでしょうとの診断。その後、注意して観察してみると、図星。
家庭医が指摘するくらいだから、そんな人は結構存在するのだろう。聞くところによると、コレ、体質とされるが、神経のリンクが瞳孔だけでなく、鼻汁分泌器官にも繋がっているせいとか。もちろん多いといっても、絶対的少数だろうが、それはヒトの機能からみれば、異常と見るべきものなのだろうか。猫が同じような状態で、くしゃみをするのを見たこともあるし。
まあ、そういう人は、自動車運転の際、トンネルを出た時に事故を起こさないように注意が必要であるのは間違いなさそう。
どうでもよい話をしてしまったが、「なぜ、くしゃみをするのか?」とのニュースタイトルがどうにも気になって。
(記事)
なぜ、くしゃみをするのか? by Christine Dell'Amore August 15, 2012 National Geographic News
Lowering the Volume of a Sneeze March 26, 2012 WSJ