多摩動物公園と言えば、昔の人気者は、パンダとライオンバスだったが、今はどうなんだろう。
そう思ったのは、幼稚園児らしき団体が、「行くぞ、行くぞ、レッサーパンダ、レッサーパンダ。」と勝手に合唱していたから。
元気一杯で、コリャ引率者は大変だろう。
つい先日も、高尾山の登り口で30人ものコビト軍団が、一斉に口を揃え、「行くゾ、エイ、エイ、オー」と気勢をあげ、山道に入っていったのを見かけたばかり。二度ビックリである。
確かに、レッサーパンダは縫いぐるみのような体躯だし、そのお惚け顔は見ていて面白い。寝ていることもあるが、始終動き回っていることが多く、結構、見飽きないということもありそう。ここは、コアラとの違い。こちらは寝ているだけのことが多い。小生は、たまたま、食事時に訪問したので運がよかった。糞をしに木を伝わって移動したり、下に下りたり、はては、なにを思ったか、わざわざガラス窓にまで遊びにきたりと大歓迎を受けた。まだ、子供パンダなので例外的なのかも知れぬが。
しかし、人気は続いているのだろうか。
そう思うのは、両君とも、ヒトにはほとんど関心がなさそうだから。
ライオンにしても、エサ以外には、ヒトの動きには興味はなさそう。観察とはそういうものと言われれば、身もふたも無いが、余りにつまらぬ。多少でも、互いにその存在を意識している場があってこその動物園という気がするのだが。
と言っても、チンパンジーのヤラセ的な道具使いを眺めるというのは見世物臭さ紛々。自分で考えると言っても、餌を使ったイヌの躾に限りなく近く、気分がよいものではない。
やはり、オラウータンのように勝手にさせておくのが、見ていて精神的に疲れない。ただ、牢獄のような殺風景なコンクリートの部屋だから、一寸可愛そうな感じはするが。こちらの場合は、それなりの交流が可能。つい目が合ったりして、それなりの信号を送ると、関心を示してガラス越に唇をつけてきたり、逆に、気分が乗らないとソッポを向いたり布をかぶったりと、自由意志を見せる。それが伝わってくるのがイイ。
高いロープを伝わって、離れたところに移動し、そこで葉っぱをのんびり賞味したり、ヒトを眺めたりするような環境も秀逸。できれば、動物園はそうあって欲しいもの。
そんな感慨を覚えたのは、流石ネコという感じの写真と解説のブログにでくわしたから。ユキヒョウが跳躍ミス。それを誤魔化す仕草をしたというのだ。
いかにもありそうなこと。
ユキヒョウは直接目を合わせたりはしないようだが、それは全くの知らん顔という訳でもない。側で眺めるヒトを結構意識しているもの。暫く眺めていると、それがわかってくる。ただ、ヒトによる。気に入らない輩なのか、気分がのらないからかはわからぬが、なんか対応しているのである。
まあ、えらく遊び好きで、飽きっぽい体質のようだ。コレ、動物園のこれからのスターとして、重要な特性なのでは。
それは、動物園で生まれ育ったせいなのか、まだ子供というにすぎないのか、よくわからぬところがあるものの。
(動物園へ行こう blog tag:ユキヒョウ) やっぱりヴァル君は... [ 2012-11-08 07:14 ]