■■■■■ 2012.12.15 ■■■■■

  笹子トンネル事故は深刻な問題を孕んでいそう

中央道笹子トンネル崩壊事故報道を耳にして、昔、お会いしたコンクリート研究一筋の先生を思い出した。それから、かれこれ25年か。時の経つのは早いもの。

コンクリートトンネルについて教えてもらいに、当時、六本木にあった研究室にお邪魔したことがある。この分野の専門書を20冊ほど速読しただけの、全くのド素人の若造に対して、懇切丁寧にご説明頂いたのである。産業界のドロドロした現場の方々の話を聴いた後だったので、印象が残っているといったところ。
特殊な高強度コンクリート利用について、「ベキ論」と現実を語って頂いたのである。

その時、ついでの話で登場したのが、コンクリートの早期劣化問題。35年程度経たないと検証できないが、強度不足が生じる危険性がありそうとのご指摘。

笹子トンネル竣工は1975年。まさにドンピシャ。ただ、事故報道のトーンは、天井板をとめているボルトやナット云々。金属疲労が発生しそうな箇所ではないから、金属が埋め込まれているコンクリートの劣化が進んでいるのではないかという気がするが。
もしも、そうだとすると、かなり根本的な問題かも知れぬ。簡単に対処できる話ではない。

(報道発表資料)トンネル天井板の緊急点検結果について 平成24年12月13日 国土交通省 道路局


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