IT(情報技術)関連の沖縄進出企業の2012年の雇用者は9%増とのニュースが流れた。
これに関する、とあるブログに掲載されていた話を読んだのだが。
うーむ。
なんとかしたい気持ちはわかるが。
概ね、以下のような内容。
【雇用増の内実】
・大部分は、
豊富な(廉価な)若者労働力の必要な
業務の一部委託、
コールセンター、など。
・高い専門技術が必要な雇用はわずか。
【感想】
・現状では、仕方なかろう。
職業訓練の可能性でも、
高度なコンテンツ制作にたけた若者が
沢山輩出するようには思えない。
・ちょっとガッカリ。
【どうすべきか】
・能力の高い若者が沖縄に住みたいと思わせないと。
【沖縄の魅力は?】
・那覇あたりは若者向けの町。
・生活費もおもいのほかにかからない。
【誰が旗を振るべきか?】
・進出会社自身が
わかものを教育するというふうに考えを定めれば、
文化的にも風土的にも
IT企業発展の可能性の高い土地柄になるような
気もするのですが。
東京は、生活費はおもいのほかにかかる。しかし、若者は集まる。これは、当たり前の話でチャンスがあると思うから。多くの若者は、一所懸命に働くことになる。
「食べるのは楽」な場所を真っ先に選ぶ若者は、「仕事も楽」なのを望んではいまいか。その手の人材は企業にとっては魅力的とは言いかねる。これが現実だろう。と言うか、東南アジアのリゾート気分をウリにしている地域とのイメージが固まっており、そりゃ、高度な事業内容の企業はなかなかよってこまい。東南アジアで過ごすのが楽しいのは、「安価」な労働力があるというだけでなく、その社会のHappy気分によるところが大きいのでは。
まあ、一般的には、こんな文化とされている。
・愉快に働き、日常生活を楽しむのがモットー。
・自由と安楽を好む。(俗っぽく言えば、お気楽モード。)
・リスクありそうな新しいものには手を出さない。
・しかし、好奇心は旺盛。
・従って、よそものに寛大である。
・伝統儀式、特に祭典やイベントを重視する。
・食の時間はいつでも変更可能である。
・一族の結束は固く、年長者の地位は高い。
はっきりいえば、観光用に最適化した見せかけの「文化」。多少はその嫌いがなくないものの、発展途上国ではないのだから、これが沖縄でそのまま通用しているとは思えない。しかし、このイメージが有る限り、高度なIT産業に適した土壌とは言い難いと解釈するのが普通。逆転の発想でもない限り、新しい知恵で商売をしようと考える企業が寄ってくるとは思えない。このイメージに合う労働力が欲しい企業が競って進出してくるだけのこと。
これを無理に変えようとしても難しかろう。それよりは、すでに一人で食べることができる高度な人材を呼び込むべきだろう。その周りには、お連れが必ずやってくる。
彼らなら、インターネット回線が通じていさえすれば、場所を選ばずに仕事ができる。気に入ってもらえれば、移住も吝かではなかろう。ただ、工場誘致と違い、余計なインセンティブはかえって逆効果だから、簡単ではない。競争相手は開発の手が届かない僻地かも知れないし、沖縄がどこまで魅力をうちだせるかはなんとも。しかし、成功すれば、見返りは大きい。
なにを言いたいかおわかりだろうか。
要するに、このブログを書いている先生が沖縄に本格的に移住すると言い出す魅力があるなら、遅かれ早かれ、知的産業は勃興してくるもの。
(参照ブログ) 沖縄へのIT企業進出という記事だが 2013年 05月 16日 生きるすべ IKIRU-SUBE 柳田充弘ブログ
(新聞記事) 沖縄へのIT企業進出、12年41社 最高最高に 2013/5/16 12:00 日本経済新聞