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■■■■■ 2014.4.4 ■■■■■


マレーシア航空機捜索を巡って

マレーシア航空機が消息を絶ったのは先月8日。そろそろ1ヶ月たとうとしている。

そのなかで、唯一光った報道は、ロイターの記事だけではないか。
  焦点:「スパイ小説化」のマレーシア機捜索、鍵握る極秘の軍事技術
    2014年 03月 30日 11:43 JST

それはそれとして、マレーシアの対応に非難が集まっているとされるが、それはそうだろう。
BBCのニュースからポイントを書いてみれば、なにかオカシイぞと感じて当たり前。・・・

○ 地上へ30分ごとに機体の情報を送信するACARSは午前1時7分が最後だったが、重要なのは、その時点で「不審」と見なせる兆候がなかったという点。
針路変更を入力したとすれば、この後ということになる。
にもかかわらず、マレーシア当局筋の情報として、機長が独自の飛行ルートを入力した可能性を探っているとの報道が流されたり、ハイジャックもあり得るといった話が大々的に記事にされた
○ 音声交信は午前1時19分が最後。たったの2語。マレーシア当局はとんでもなく時間がたってから、その言葉を変更した
○ マレーシア当局によれば、同機は旋回後、高度4万5千フィートに上昇した後、2万3千フィートに降下したという。識者によれば、乗客は急降下に気付いたかも知れぬが、酸素欠乏で意識を失っている可能性もあるとのこと。
○ マレーシア軍は、午前2時15分までレーダーで当該機の飛行を確認していていた。マレー半島を横断し、アンダマン海を西方向へ針路ととっていたとされる。当局は、この事実をすぐに公表しなかった。当然ながら、中国軍は大挙して南シナ海域での捜索に当たった。
○ 午前8時11分に衛星への自動通信記録が残っていた。その公表は1週間たってから
○ 午前9時15分に予定されていた衛星への自動通信記録は無いので、それ以前に墜落したと見られる。墜落時の信号受信は無い。

ロイターの指摘に戻るが、注目しているのが中国の動き。
「中国は増大する自国の軍事能力を誇示」という訳だ。

一方、「極秘の軍事データを暴露することになりかねない情報の公開に消極的な国も存在するとの声が聞こえる。」とも。

言いたいことはよくわかる。
結局のところ、残骸と思しきものを衛星画像から探索した訳だが、仏が活躍した印象あり。もちろん、中国も全力で捜索。日本や英国も参加。一見、衛星の能力の競争。しかし、どういう訳か知らぬが、米国が参加したとの話は出てこない。

「捜索範囲が拡大するなか、各国は極秘データの共有に一段と消極的になった」ということのようだ。
「機密のレーダー情報を公表することに対する近隣諸国の消極姿勢によって、捜索が何日も妨害された可能性が浮上している」位なのだ。

(BBCの記事)
Missing Malaysia plane: What we know 1 April 2014 Last updated at 09:07
Malaysia plane: 10 questions that are still unresolved 26 March 2014 Last updated at 10:37


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