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■■■■■ 2014.12.28 ■■■■■


米国年末商戦絶好調とか

ご存知のように、米国では、ブラックフライデーからクリスマスイヴまでは、一年の〆というか目玉の商戦期である。
昨年とは経済状況が違うし、ガソリン価格低下というプレゼントがあるから、対前年度比で売り上げ増は当然とはいえ、オンラインは激増状態らしい。店舗で品定めをして、スマホで購入との流れも加速しているようだ。
にもかかわらず、大手量販も売上好調だったから、消費意欲は相当なもの。

もっとも、ソリャ当たり前か。

中国抑制、欧州停滞、ロシア沈没、日本口だけ、ブラジル低調、インド足踏み、産油国心配のなかで、米国だけが再興感に満ち溢れているのだから。

しかし、世界的に見た安全保障という観点では、最低レベル。さらなる底を伺う気配と来る。
覇権国の力が急速に衰えており、力によるせめぎ合いが表面化してきたから、これは致し方ないが、米国は内向きに進むかも。

ともあれ、米国は、消費が経済を支える国だし、おカネは使うためのものと考え、ショッピングやプレゼントの文化を誇る人達の国でもある。
今後、この国がどう動いていくかを予想するなら、今期の商戦はじっくり見ておく必要がありそう。
経済復活の兆しありといっても、2007年頃の水準に復活したとの確証は無いのだから。

そういう意味で注目すべきは、エレクトロニクス製品が全体としては頭打ちという点か。
日本は、需要の先喰い産業の最たるものだからどうにもならないが、米国でも、例外的商品を除いて、急速に魅力が薄れてきたようだ。小手先の新商品開発に留まっている状況なのだろう。
一方、アパレルとアクセサリーは予想通りの好調ぶりだから、ファッショナブル商品の地位にはまだまだ遠いこともわかる。

一方、外食、家具/キッチン家電小物は予想以上の伸びらしい。
エレクトロニクスが提供する面白さに飽きが来たのだろうか。

そういえば、日本でも、そんな兆候あり。
寒風吹き晒しにもかかわらず、繁盛店の前に長蛇の列というのがお馴染みシーン。待時間潰しの電子機器熱中はお馴染みだったが、そんな姿がめっきり減ってきたように感じる。
楽しみ方が変化しつつあるような気がする。それに対応したビジネスの準備ができているならよいが。

(ロイター)
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