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■■■■■ 2015.1.8 ■■■■■


“航空元年”に思うこと

2015年は「航空元年」とされるとの、お正月ニュースが流れた。
日本企業が開発した、小型ビジネス機「ホンダジェット」と小型旅客機「MRJ」の初納入や初飛行が予定されているからだ。

航空機産業は製造業のなかでは、とびぬけて裾野が広いから期待が大きいのはわかる。

その一方で、気にかかることもある。
国産ステルス戦闘機を目指す先進技術実証機(Advanced Technological Demonstrator−X)が喧伝されているからだ。素人目には、戦闘機開発可能と騒ぐレベルとはとうてい思えないにもかかわらず。

誰が考えても、鍵はエンジン。その技術無しで、国産化に一歩と見るのは無理があろう。
要は、ステルス技術を保有する企業との提携ができない限り、最初の一歩は踏み出せないということ。もしも、それが上手く進みそうにないなら、米国企業依存からの脱皮をほのめかすしかなかろう。もうその時代に入ってしまったのではなかろうか。
欧州企業との提携も現実的なチョイス化していると言ってもよいのでは。
米国は日米軍事同盟を永続させる気力を失いつつあるようだし、集団安全保障体制に移行したがっていそうだから。その場合は、欧州企業との提携の方がメリットが多いかも。

米国は、軍事技術を日本には開示しないことを旨としてきた国であるし、それは今後も変わらないと考えられるからだ。
それに、モノ作りという意味での製造業分野では、航空機産業は米国にとって虎の子。ここで、日米蜜月体制は無理だと思う。

ここら辺りは、注意を要する問題でもあろう。

(NHKニュース) 「ことしは“航空元年” 初納入や初飛行を予定」 1月4日 17時36分

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