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■■■■■ 2015.9.7 ■■■■■


甘食を何年ぶりかに食す

夏のまっさかりに、パッと見て、"Pão de queijo"かと思い、つい買ってしまったパンがある。
と言うか、胡桃と葡萄入りで、表面に胡麻をまぶした円筒型のパン「エルコ」が売り切れだったからだが。

球形でなく、ハート型に作ってあるので、少々不思議な感じはしたが、会計の際にその名前が違っていることを知った。
なんと、思ってもいなかった名前が、若い女性店員の口からとびだした。カタカナ名前だらけだというのに、なんと、「甘食」。

これ無くしては、という高齢層のファンが存在すると耳にしたことがあるが、予想外の名前を聞いてビックリ。
流行っているのだろうか。

「甘食」と言えば、小生の記憶では、その昔、パン屋に必ず並んでいた菓子パンの一つ。
円錐型なのが特徴。山に割れ目があると失敗作と言われていた。
ただ、菓子パンの定番は餡パン。その他に、グローブ型のクリームパン、楕円形のジャムパン、コロネ型のチョコレートパン、半球型のメロンパンがあった。
しかし、当時のパン職人は、仕事はあくまでも食パンにありと考えていたのではないか。そう思うのは、小生が、この手の菓子パンをそれほど好きではなかったせいもあるが。
おそらく、今と違って、惣菜とかピロシキ類も手掛けたくない人が多かったのでは。
なにせ、フランスパンと言えば、拳骨型の堅いモノだった。それなりに美味しかった気がするが、そんなパン今何処である。

ところで、「甘食」は、納豆同様に西日本には滅多に登場しないパンらしい。まあ、地域性が強い食品との雰囲気濃厚な食品という感じはする。パンは、ヒットすれば全国はおろか、グローバルには流行ることになるのである。

それにしても、様々なパンが手に入るのは嬉しい限り。ただ、それは多様性を受け入れる余地がある都会だけでかまわないと思うが。

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