■■■ 2013.11.26 ■■■ 日本語の性表現 牡牛と牝牛、雄雌表現でわかるが、日本語の表現は極めて簡単である。 【日本語】<♂>---<♀> O --- mE ・・・ 牡-牝 Oの子 --- mEの子 Oス --- mEス ・・・ 雄-雌 しかし、ヒトの男女になると混乱してくる。それでも、まったく異なる発想で差異を示しているとの印象を与えることはなかろう。 オトkO --- オトmE ・・・ 男-X −−− --- オンnA ・・・ X-女 −−−オトnA−−− ・・・ 大人 なんとなくだが、kOとmEの子音と母音の組み合わせが典型的表現との感じ。 その見方だと、 子供の男女表現がピッタリ。ただ、kOは「子」という両性を含む概念用語と同じなので、間違いを生じ易いのでこまる訳だが。 ムスkO --- ムスmE ・・・ 息子-娘 この手の話は誰でもすぐに気付くから、研究し尽くされているのではないかと思うが、素人には、残念ながらどうなっているのかよくわからない。 と言うことで書いてみることにした。 ただ、両親は上記のルールに従っていないように見える。 chI --- hA ・・・ 父-母 (尚、実際には、「チチ-ハハ」とダブる訳だが、叔父-叔母/伯父-伯母という言い回しもあるから、基本は「チ-ハ」なのだろう。) しかし、「chi←hi」と考えると、「ヒ」が共通と考えることもできそう。ただそうすると、古事記の男女神の用語と同じになってしまう。 ヒkO --- ヒmE ・・・ 彦-姫(古事記の文字表記は違うが。) もともとは、この辺りから性別表現のパターンが来ているのかも知れない。 まあ、母音は、OがIになったり、EがAなったりするのは、音的には想定の範囲ではあろうから、「チ-ハ」も、まあパターンに従っていると見なせるのかも。 宮中用語を参考に眺めてみると、敬語部分を削除したものは、「彦-姫」とはずいぶんと違う。 mOU --- tAA ・・・ (宮中用語) それでも、「O/I-E/A」という雰囲気は保っていそう。 こうして眺めると、「アニ-アネ」も「アキ-アメ」が一番望ましい表現だが、これでは「秋-雨」との混同が避けられないから、変化パターンになってしまったと考えることもできるのかも。 アnI --- アnE ・・・兄-姉 「チチ-ハハ」を濁音化すると、一世代上を示す「ヂチ-ババ」になる。 jI --- bA ・・・ 爺-婆 この単語は、必ずしも血縁を意味しないが、それは以下の言葉を使わなくなったせいでは。 オkIナ --- オmIナ ・・・ 翁-媼 これは、「O/I-E/A」のパターンではないが、子音の「k-m」パターンは踏襲している。 などと書くと、いかにもルールが貫徹していそうな印象を与えるが、当てはまっていない表現もある。 OtOウト --- ImOウト ・・・ 弟-妹 と言っても、妹は妻を意味していたりするから、もともとの概念自体が揺らいでいるから、検討しても意味は無いか。 言葉にはそうした混乱はつきものだが、古事記の男女神のペアで眺めると、このパターンがあるとはとうてい思えない。 イザナgI --- イザナmI ・・・ 伊邪那岐-伊邪那美 この神の場合は、子音の「k-m」パターン元祖という気もする。ただ、「凪」と「波」という「海人」好みの用語から来ているだけで、その状態を性別にあてはめただけという可能性もあろう。少なくとも、他の神々のペアでパターンが存在しているようには思えない。 もしかすると、それは「海人」語ではない神々ということを意味しているのでは。 OmOdArU --- AyAkAshIkOnE ・・・ 於母陀流-阿夜訶志古泥 オホトノdI --- オホトノbE ・・・ 意富斗能地-大斗乃弁 tsUnOグイ --- IkUグイ ・・・ 角杙-活杙 UOヒヂニ --- sUヒヂニ ・・・ 宇比地邇-須比智邇 日本語のように、単純に性別を表現する言語はおそらく少数派である。 もともと、単語に性を与える系統の言語も多いのあだから。 ちなにみ、そんな言語系列に属する英語にはこの手のルールは無いと見てよさそう。 【英語】<♂>---<♀> male --- fe-male ・・・ 雄-雌 man --- wo-man ・・・ 男-女 基本はあくまでも「男」と考えていることがわかる。しかしながら、主要な単語では、男女は別々な表現になる。日本語とは概念が違う訳である。 king --- queen ・・・ 男王-女王 bull --- cow ・・・ 牡牛-牝牛 ただ、重要な単語では、日本の表現と類似なパターンが見られる。従って、決め付ける訳にはいかぬ。と言っても、子音の「f-m」パターンのようなものがあるとは言い切れないが。 pa --- ma ・・・ 父-母 fa-ther --- mo-ther ・・・ 父-母 「超日本語大研究」へ>>> トップ頁へ>>> (C) 2013 RandDManagement.com |