鳥インフルワクチンへの期待 H7N9型鳥インフルエンザには驚かされた。 ・ H7N9鳥インフル問題はマイナー (2013.4.19) ・ H7N9型鳥インフル感染をどう見るか (2013.4.3) おそらく、今でも患者は発生していると思われるが、収束化と見てもよいのでは。 このタイプ、もともと弱毒性のもの。ところが、ヒトに感染して死者を出すという話になれば、コリャ一体ナンダナンダとなる。下手すると大混乱になりかねないが、中国政府がSARSの教訓からか、WHOに協力し、情報をできる限り公開した。お陰で、冷静に対処できたと言ってよいのでは。大きな一歩である。 それでも、40名を越える死者が発生してしまったし、感染者発生ゼロに抑えたとは言えまいと主張する人もいそうだが、小生は大成功と見る。 そんなことより、注視すべきはH5N1型では。 すでに忘却のかなたに追いやられていそうだが、その脅威は消えた訳ではない。H7N9より、こちらをどうするかじっくり考えて欲しいもの。いつ何時、流行し始めるかわかったものではないのだから。 この6月も、カンボジアとインドネシアで、幼児死亡が発生している訳だし。 それに、日本でも、家禽だけでなく、ヒト感染者が発生したことを忘れるべきでなかろう。関係者に陽性反応が出ただけということで、ベタ記事でしかなかったから、どこまで本当かはわからぬが。(大人は強いということか。) ともあれ、アジアでは、すでに家禽に広く伝播していると見るべきだろう。ヒト感染型が生まれる土壌ができてしまったと見て間違いないのだ。それに、変異実験の論文も出ているから、自然界で容易に発生すると見てよさそう。大々的登場は時間の問題では。 尚、厚生労働省はこの9月2日にH7N9型ワクチンの試験的製造を決定したそうだ。動物実験開始は来年1月予定だそうだ。ワクチン用ウイルスが提供され始めたと伝えられるのが6〜7月だから、結構なハイペースである。そのまま上首尾で行けばよいが。H7N9型は他とは性格が違うようだから、難儀することもありえそうなのだ。 もっとも、従来型ワクチンの限界を突破するような、解決の曙光が見え始めた感じがする。 DNAワクチン開発が進んでいるからだ。 素人なので、その評価はしかねるが、もしも成功すれば、方法論的にはどのような型でも同じ手法が使えることになる。 そうなれば、究極的には、個別の型ではなく、A型すべてに通用するワクチンが登場しておかしくない。そんな流れがはたして来るものか、専門家の話が登場していないようなのでさっぱりわからない。 (記事) Inovio's Universal H7N9 DNA Vaccine Generates First Protective Antibody Responses Against Virulent H7N9 Virus in 100% of Vaccinated Animals Jun 14, 2013 Inovio Pharmaceuticals Inc. 鳥インフルH7N9型 遺伝子実験へ 2013.8.8 10:05 産経 厚労省、鳥インフルH7N9型ワクチン製造へ 2013/9/2 11:37 日経 健康の考え方−INDEX >>> HOME>>> (C) 2013 RandDManagement.com |