■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[1daa釋詁]■■■
【落】は分かり易かったが、そんな記載は例外的。典型で見ておこう。・・・
   犯 奢 果 剋 捷 功 肩 堪…【勝】
・・・【勝(かつ)】を<win and victory>系以外の意義で解釈するのは、現代人には無理が有り過ぎの印象を抱くのでは。
儒教経典に<"犯"は成功することが多く、それこそがtriumph。>と書いてあるとは思えない訳で。

【勝】の圧倒的に多い用法としては、戰勝"win or defeat"という意味だろうが、日本語を参考にすれば、それ以外の意味ももちろん存在する。
しかしながら、"堪"が該当するものの、どうも今一歩ピンとこない。
 まさる(雄 賢 優) be better than
 すぐれる(尤 茂 卓 俊 俶 桀 逸/逸 選 偉 傑 雋/儁
   犖 瑰 髦 穎 頴 優 駿 儻)
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 たえる(仔 耐 堪 絶) can bear
「說文解字」では、勝[任]/𠢧ということだから、原義は"put up with"との見方の様だ。その辺りの字義とするしかなさそう。
そうなると、"肩"とは、重きに耐え、ひたすら臥薪嘗胆との解釈になる。
さて、それなら他の文字をどう解釈するのかネ、となるが、そう簡単に思い付くものでもなかろう。
注の類の情報は一貫して避けて来たが、参考になるなら跳びついでみるか。

どうも、連語を想像することで、対応するようだ。(テキストの規格化電子データベース創設が望み薄な状況で、この手法を参考にするのは恣意的過ぎるが。)確かに、連語的表現ならあり得るが、「爾雅」編纂者が、読者に想像させる方針だとしたら恐れ入る。暗記モノ経典として頂点を極めようとの意向としか思えないからだ。

手抜きで眺めてみると、こんな具合。・・・
  (える)勝(たえる…[任]put up with)
  (しのぐ)犯(…[侵]withstand)
  (ほこる)奢(…[張]exaggerate)
  (けずる)敵為果(…[木實]fruit→result) 致果為毅
  剋(かつ…[n.a.]overcome)(けずる)
  捷(…[獵 軍獲得]victory)(える)
  (たもつ)功(…[以勞定國]achievement)
  肩(…[克 肩]bear)尅/剋(かつ)
  堪(たふ[任]bear)任(…[符])
  

     

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