![]() ![]() ■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[6x釋器]■■■ 研究者でもないのに、異国の古代祭祀で用いていた器の名称を調べてわかったところで、何の意味があるのか、という声が脳味噌から自然と漏れ出してくるからだ。 気晴らしに、余計なことを書いてみたくなった。 "漢字"類別について。 表音文字 音素文字 アブジャド アブギダ アルファベット 音節文字 表語文字(象形文字を含む) その他 表意文字 ピクトグラム(絵文字) 漢字は上記の<音節文字>に該当。決して、表意文字ではない。 しかし、字体書「說文解字」や甲骨文字字体研究成果たる白川漢字論では、かなりの文字が表意文字として扱われていると言えなくもない。 これは小さな問題に見えるものの、言語の根本をどう考えるかという哲学そのものに関係してくるので、本来的には熟考を必要とする。・・・言葉はあくまでも音であり、それに合わせて表記用記号が創作された。逆ではないから、字体論を読む場合、その論理展開には十分注意を払う必要があるということ。 ただ、小生は、漢字は<表意文字>と見なす。どう見ても、それが現実だから。 間違ってはこまるが、現行のChinese漢字は<音節文字>なのはほとんど自明。一方、日本列島で使われている現行Japanese漢字が<表意文字>であるのもほぼ間違いないということ。 要するに、日本語は、漢語の漢字を使いながら、漢語での文字使用法原則を反故にして、全く異なるルールで文字を使っていると考える訳である。 (Chinese漢字は必ず1文字1音節。文字に表記されてはいないが、文字毎に声調があるから、1つの発音に対応する文字は1対1対応になる。一方、ほとんどのJapanese漢字には、呉音・漢音・2種程の訓音があって、同様なシステムでの文字使用は不可能。音自体も、1〜3拍音でバラバラ。音と文字の1対1対応など夢物語の世界。) それでよく言語が成り立つものだという印象を与えかねないシステムだが、それを可能としているのは絵文字感覚が身に付いているからだろう。 ・・・例えば、😀は対応音が存在している訳ではないから、口誦言葉の表記文字とは言い難いものがある。そうなると、言葉を装飾するイラスト、あるいはなんらかの標章記号いうことになろうが、どちらにしたところで、コミュニケーション可能な字義を有している以上、漢字1文字の役割を十二分に果たしている。 つまり、視覚イメージ文字のシステムが日本語に組み込まれていることを意味しよう。 そう思って考えてみれば、熟語あるいは2文字連字も視覚イメージ単語である可能性が高いことに気付く筈。 ここらは、飛躍を感じてしまうだろうから、わかりにくいかもしれないが、「ホン」の字義を考えるだけでも、日本語の視覚イメージシステムの存在が見えて来るのでは。・・・ 網羅性の高い国語字書があったとしたら、ズラリと「ホン[hõn]」の漢字が並ぶ†ことになろう。これを英語字書で対照的に編纂するとなれば項目を「book[bʊk]」とするしかないかも。ところが、これでは両者は不釣り合いそのもの。bookはホンの、ほんの一部でしかないからだ。「ホン」は「book」と違い、ママ字義を並べることは無理なのである。先ず、<音「ホン」⇒対応漢字(多数)>を確定してから、各漢字の字義(多数)を並べて示す必要があり、どうしても2段階になってしまう。一旦、漢字化しないと字義など書きようがないから致し方ない。(「ホン」は多義と言う以前に、多種ある「ホン」Japanese漢字のどれかを指している言葉であって、音からは当該文字が判定できない。) Chinese漢字にもこの現象はゼロではなかろうが、原則的には同一音の文字は無い。それが当たり前のルールだと思う。そうでなければ、とんでもなく複雑な言語処理が必要になるからだ。(日本語を母国語にしていると、なんらの困難性も感じさせないから不可思議ではあるものの。) つまり、日本語の場合、音から直接字義を判定するのではなく、「ホン」に該当する文字を頭に浮かべて、そこからどれか1文字を選択する作業を行っている言語ということになろう。同音異義語だらけの言語だから致し方ない訳だ。これに対応できる文字は表意文字以外にあり得まい。 日本語には、<聴覚音→視覚イメージ(Japanese漢字)→語義>という面倒極まりない過程が組み込まれていることになろう。 これは、オノマトペ好きの民という性情を生み出した根源でもあろう。視覚イメージが漢字ではなく情景という違いがあるだけなのだから。 (オノマトペでの<視覚イメージ>は、文字の如く標準化されていないから、視覚情報だけではコミュニケーションは困難が予想される。おそらく、共有し易い皮膚的触覚情報としての擬音を転用したイメージが用いられていると思われる。臭覚や味覚は、さらにイメージ形成ができにくそうだが、同様に転用すればできないこともなかろう。) この手のトンデモ言語システムを生み出したのは、言うまでもなく「古事記」。そして、それに倣って遊んだ「萬葉集」が定着させたと見ることができよう。 †ホン:反 奔 本 翻 体 品 噴 汎 盆 返 倴 僨 勫 叛 呠 坋 坌 墦 夲 奙 幡 泍 渀 湓 濆 焚 燌 燓 犇 獖 瓪 瓫 畈 畚 笨 籓 繙 苯 范 賁 躰 軆 轓 逩 釩 飜 體 鴘 𠯮 ⏩続 ![]() (C) 2025 RandDManagement.com →HOME |