■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[7釋樂]■■■
巻七は樂としているが、その内容は、冒頭に五聲(宮do 商re 角mi 徴so 羽ra)記載があるものの、巻六器の一段下の階層の樂器でしかない。モノ一覧。
「說文解字」では樂は五聲八音緫名(象鼓鞞)であり、それだけで十分と言えないでもないが、尚古なら、以下の六代樂舞関連の記載もあってしかるべきではあるまいか。
  雲門大卷@黄帝
  大咸/咸池@堯帝
  大韶@舜帝
  大夏@夏 禹王
  大咸@殷 湯王
  大武@周 武王
もちろん、「說文解字」には樂舞文字が収録されているからだが。
  䍿:樂舞 以羽𦒛自翳其首 以祀星辰
  翇:樂舞 執全羽以祀社稷
  韶:虞舜樂≒大韶

楽器については八音が網羅的に並んではいる。
  金…
  石…
  革…鼓 鞀
  木…鼓柷 鼓敔
  竹…篪 簫 管 籥
  匏…
  土…
  絲…瑟 琴
これと比較すれば、「說文解字」の字形分類でこそ8音の意味が伝わる様に思えてくる。・・・
  金…樂鐘 秋分之音
  石…磬 古者母句氏作磬
  革…鼓 郭春分之音 鼛 大鼓  鞀[鞀遼]
  木…椌 柷
  竹…【竹部多種収録】 龠:樂之竹管 三孔 以和眾聲
  匏…古者隨作笙
  土…缶:秦人鼓之以節謌 壎:樂器 以土爲之 六孔
  絲…瑟:庖犧所作弦樂  玉英華相帶如瑟弦

 [「漢書」卷二十一 律曆志 第一]
  聲者 宮 商 角 徵 羽也
  所以作樂者 諧八音 蕩降人之邪意 全其正性 移風易俗也
    八音…土曰塤 匏曰笙 皮曰鼓 竹曰管 絲曰絃 石曰磬 金曰鐘 木曰柷


儒教的気風の王朝樂が定まっていたと思われ、その行儀規定や用語も決められていたのだろう。・・・
【徒[n.a.]
鼓瑟謂之[行]
謂之[相譍]
謂之[n.a. 歌謡]
撃鼓謂之[譁訟]
鼓鐘謂之[飾]
鼓磬謂之[n.a.]
【所以】
所以鼓柷謂之[下基]
 木製塗漆 桶(大斗)形打樂器-打器名"止"
所以鼓敔*謂之[n.a.]
 *木製塗漆 伏虎形打樂器(背上27鉏ム刻)-打器名"籈(數條竹篾束)"

≪釋樂 第七≫
謂之重 商謂之敏 角謂之經 徴謂之迭 羽謂之
大瑟謂之
大琴謂之
大鼓謂之鼖 小者謂之
大磬謂之
大笙謂之巣 小者謂之
大篪謂之
大塤謂之
大鐘謂之 其中謂之剽 小者謂之
大簫謂之言 小者謂之
大管謂之簥 其中謂之篞 小者謂之
大籥謂之産 其中謂之仲 小者謂之
徒鼓瑟謂之歩 徒吹謂之和 徒歌謂之謠 徒撃鼓謂之咢 徒鼓鐘謂之修 徒鼓磬謂之
所以鼓柷謂之止 所以鼓敔謂之
大鞀謂之麻 小者謂之
和樂謂之
  

     

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