■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[17l釋鳥]■■■
≪五禽/六禽≫は用語として定着しているのに、≪五鳥/六鳥≫は目にしない。
もちろん、後世生まれた、高級和食料理の言い回しはあるものの。
日本≪五魚三鳥≫
 鶴 雉 雁

但し、≪禽≫とは走獸との見解もあり、そうなると上記の選定は通用しないことになる。
   禽[走獸緫名]≪禸≫[厹 象形 今聲 禽 离 兕頭相似]
   犠 牲…生贄(牢 牡)@宗廟 ⇒ご馳走(養)for親
   畜 擾…養育&馴化動物 (v.s. 獸…野生)
   贄…初次見面時所送的禮物
   摯≪手≫[握持]

ただ、「爾雅」末尾の≪六畜≫に登場するのは雞。祭祀規定の牲ということなのだろうか。
≪五牲≫五牲不相為用[「春秋左氏傳」昭公十一年 冬 十一月]
 牛 羊 豕 犬 雞 [杜預:「春秋經傳集解」卷第二十二]
≪五牲三犧≫
   是故為禮以奉之 為六畜 五牲 三犧[「春秋左氏傳」昭公二十五年 夏]
 麋 鹿 麏 狼 兎 @天 地 宗廟 [杜預:「春秋經傳集解」卷第二十五]
だからといって、雞が鳥の代表と見なされているとは限らないし、野鳥を軽視する訳にもいかないだろうから、鳥類としての≪五禽/六禽≫コンセプトは必要な感じがする。

しかし、その場合、鶏は除外されてしまうようだ。あくまでも<畜>であって、禽とは野生を意味しているということか。
≪六摯≫[「周禮」春官宗伯]
 以禽作六摯 以等諸臣
 孤皮帛 卿羔 大夫雁 士雉 庶人鶩 工商
≪六禽≫【庖人】掌共六畜 六獸 六禽 辨其名物[「周禮」天官冢宰職]
 六獸 麋 鹿 熊 麕 野豕 兔
 六禽 鴈 鶉 鷃 雉 鳩 鴿  [鄭玄&孫詒讓:「周禮正義」卷七庖人]
   ditto. or
   羔 豚 犢 麛 雉 鴈
   鴈 鶉 雉 鳩 鴿 鷃 (麕) [鄭玄&賈公彥:「周禮注疏」巻第四庖人]
     鳬/鳧 雁 鴑 鵞 鴙

そうなると、魚と同様に
📖、獣と並んで記載する場合、鶏にするのか、はたまた野生の鳥の代表を選ぶのか。・・・
両並びになってしまうようだ。
≪(五)羹≫[「禮記」巻第十二內則]  羹…肉野菜soup[Jp.吸物]
 【食】蝸醢而菰食 羹麥食 脯羹 羹析稌 犬羹 兔羹
  
     

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