■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[17naa釋鳥]■■■
-未詳-4種について書いて来たが、鳥文字の方でも、比定せずの箇所が例外的にあるので📖、その部分も要説明かも。
余りのらないが。

と云うのは、「爾雅」とは、科挙(貴族以外は、合格できないとヒト扱いされない。)受験者が、丸暗記するテキストであり、基本的に謹厳実直な体裁の儒教書物だからだ。
そのなかで、<鷣 負雀>は、息抜き部分に映る。儒教官僚がそんなことをする道理が無いとは思うものの。

・・・<負雀>を見た瞬間に、官僚仲間内のジャーゴンを収録してどういうつもり、となるのである。

但し、それはエスプリ満載の「酉陽雑俎」の日本語註記@東洋文庫を読んでいるから。(尚、この詳細を究める註を読む為には、予め、上質な猛禽類図鑑で十分な知識を得ておく必要がある。)この鳥が小鳥である訳がなく、スズメを食するタカを意味しているのは自明。(調べて確認していないが、陰語的だから、おそらくわかるまい。)

鳥種としては、おそらくハイタカ。
  鷂雉 …ハイタカ[灰鷹]
  晨風 鸇 …コノリ(ハイタカ)

重複している訳では無い。唐代では、宦官ご愛鳥であり、特別扱いなのである。
それにしても、古代から雀を餌として猛禽類を飼っていたとは恐るべし。
思うに、ハイタカは林棲だが、狩猟に飛び立つ途端、オオタカの目に留まり、ビクビクもの。飼われていればそこらは安心なのでそれなりにヒトとの生活を気に入っていたともいえよう。

・・・このことは飼鷹の仕組みが古代に整備されていたことを意味している。鷹の種の峻別もあろうが、それ以上に、鸄や鴘といった文字の存在が示唆するように、歳に伴う色変りや翼長と能力を示すための用語が確立していたことになろう。さらに、唐(占卜@廟-大言)や屠畜を思わせる文字が見えるのも、鷹の役割が狩猟だけでないことを意味していそう。
  
     

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