■■■ 「說文解字」「爾雅」検討[18da釋獸]■■■
<能→熊>について触れた以上、もう一歩進めて書いておかざるを得ない。
<鹿と熊に至っては、どこに共通点を見出しているのかさっぱり分からない。>と記した以上。

小生の推定では、"能"とはdog bear。

動物園で見ることができる種[マレーグマ]だが、生態不詳と考えた方がよい。亜熱帯での太陽信仰の生肖であるにもかかわらず、狩猟対象とされて来たので、古代から絶滅危惧種的存在だった筈で。

孤立を好む樹上棲息の移動性雑食種。見かけは四つ足歩行だが、それに適した地上が存在する地域で活動しているとは言い難い。しかも、鹿的に後ろ足で立ち上がっての食餌は珍しくない。さらに、爪を器用に使えるという特殊な才能を有しており、事実上前足は手として機能している。もちろん二足歩行も可能。実際、仔は普通に手で抱き抱えての移動となる。

食生活から判断する限り、知能レベルは極めて高いと見てよさそうだし、見かけと違い、全身筋肉質なので強力も発揮できる。但し、ヒトが天敵らしく、極めて畏れているので日陰者性情に映る。

ここまで書いて来たものの、上記の推定自体にたいした意味はないのでご注意頂きたい。
要は、"能"とは、余り知られていない熊属の獣であるということ。
そして、だからこそ、この文字が獣名でありながら、そのイメージを用いた用例としての可能・機能・才能という字義ばかりになる。
「爾雅」の書きっぷりを踏まえると、それ以外になかろうと、「說文解字」が看破した訳だ。
  

     

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