■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[豆]■■■
"豆"と言えば、「古事記」の於鼻生小豆&於尻生大豆という字義と考えてしまうが、もともとは脚が付いた小振りの球形食器だったようだ。

甲骨@殷は白陶製、金文@西周は釉陶製(青銅も登場)の器物と見られる。戦国は木製"梪"。その後は竹製籩や瓦製の登も使われている。「爾雅」は器に詳しいから雅語だろう。(≪竹≫籩:竹豆)
 卬盛于豆 于豆于登 其香始升 上帝居歆 [「詩經」大雅 生民之什 生民]
禮の装飾容器だが、出土品の文様やデザインは多岐に渡っている。当然ながら肉料理に限らず、甘酒や粥も供されたとみてよさそう。

ところが、この容器名がbeanの意味に転じたのである。余りにかけ離れていて、説得力ある理屈を創作するのは難しそう。豆の代表、大豆は"尗"、小豆は"荅"という文字が別途あるし。
・・・"豆"が後者の異字体である可能性は低かろう。発音云々は当てにならないが、"合"が同じ音とも思えないし。
比較的受け入れやすい推定は、容器の外形からという説。
"頭"など、縁の線画ならそっくりだし。従って、"脰"neckも脚部を指していることになろう。
"短"も矢が直線状で短い(もともとは連発用なので短い。)という外見上の特徴を、容器にしては比較的低い(10cm強が多く出土。)が脚付きで真っ直ぐ立っている容器に擬えて、両文字を合わせたと読むことができそうな感じがする。全く異なるジャンルの、象形2文字並びで抽象的字義を表す基本手法登用と見てのこと。

ただ、大豆がこの外形に似ているとは思えない。無理に当てたいなら、収穫後運搬用の莖部を束ねた形がそっくりだったとする手はあるかも。

#163豆/荳🅱㊎🆂:古食肉器
#264:豆[象尗豆生之形] ⇒菽
📖木group  (荅:小尗)

【系譜上豆字体連関部首】
 ≪喜≫≪壴≫≪鼓≫≪豈≫≪豊≫≪豐≫≪䖒≫≪皿≫
≪豆≫部首所属】
 梪𧯷𧯦𧯡𢍪
【合字@他部首】
 ≪矢≫≪癶≫≪辵≫≪革≫𩊪 ≪臤≫豎/竪 ≪殳≫𣪌
   ≪肉≫≪邑≫≪人≫≪衣≫≪頁≫≪魚≫

INDEX   ------------------------------------------------------
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