■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[卵]■■■ この卵文字だが、構成部品を相対させた準重畳合字。しかし、鶏の2ヶ排卵例は少ないし、膨大な数の産卵もあり得ないから、鶏卵を指した文字ではなさそう。 そもそも、卵の字体は表面平滑の球形殻を想起させないように設計されており、紐状体の付属物の存在を示唆する様な形状で、鶏卵の象形とは言い難い。(ただ、中味の双卵黄の象形と説明できなくもないが無理が過ぎよう。) 卵(丱)/卝[#478]:凡物無乳者卵生[象形] ≠卪/卩 ①[象形]魚卵roe【近義字】鯤 or a tiny-bubble pair(eggs) of a louse ②胚胎fertilised→♀生殖細胞【近義字】蛋 子/児 ③[粗俗]陰嚢(睾丸)testicles→[@呉19世紀]陰茎penis【近義字】𡳞/膦 ④楕円形egg-shape ⑤[現代当て字]磷phosphorus ・・・分析的に自己流で字義を整理してみたが、諸説芬々確認になりかねず、この手の結果にたいした意味はないが、ウオーミングアップとしては不可欠だろう。(適当な漢和辞典で確認した上で、Wikitionary(英語)、「字通」、百度百科/漢典の逍遥的閲覧がよさげ。特別必要と感じたらさらに「說文解字詁林」を参考的に目を通す程度で十分と違うか。) ただ、この作業には大きな問題がある。小篆の字形をミクロ的に眺めることになってしまい、俯瞰的に当該文字の字体上の位置付けを考えることが出来なくなってしまうからだ。これでは、「說文解字」が提起している文字体系としての字体系譜を読むことはできなくなってしまう。小篆540部首文字を気軽に一瞥できるような体制を用意する必要があろう。楷書文字は小篆と字体が違い過ぎるので埒があかないし。 それに気付いても、素人ができることは限られているから、ハードルは極めて高い。とはいえ、それなりの努力をもって対処すれば、色々なことが見えてくる。 そんな例として、卵を採り上げてみたい。 系譜上は以下の通り。 它[#475]🅱㊎ │ [虫而長 象冤曲垂尾形 上古艸居患它 故相問無它乎] ├┐ │龜[#476]/亀🅱 ││ :舊 外骨内肉者📖龜📖龜(続) ││ [它 龜頭與它頭同 天地之性 廣肩無雄 龜鼈之類 以它爲雄 象足甲尾之形] │卵[#478]㊎ 黽[#477]🅱㊎ ・・・この4文字表を<字体系譜>と呼べるだろうか。 関連性というか、ある程度の相似性ありと呼べるのは龜と黽で、它も卵も全く無関係と見なすのがフツーの感覚では。古代は違うとも思えまい。 にもかかわらず、「說文解字」は平然と提起しているのだから、そこには何らかの理屈があってしかるべき、となろう。 と言うことで考えれば、そこにはとてつもなく高度な思索が組み込まれていると見なすしかなくなる。 こういうこと。・・・ ヘビ・カメ・カエルは同じ生物グループ。 トリも加えると、卵生類という定義。 (動物は、卵生と胎生に類別される。) 卵生類の本来的代表はカメ。(その後ヘビとなる。) 真正卵生類は外殻(incl.甲 鱗)タイプ。 現代生物学はようやくにして、恐竜と鳥類が同系統であることを認めたが、古代感覚なら当たり前の分類観だったことがわかる。 (C) 2026 RandDManagement.com →HOME |