■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[女毋母]■■■
いわゆる新字に触れたので、ここで<毋 ⇔ 母>の字体検討をしてみることに。(フォント表示が漢語と日本語で異なる上に未だに実装字体の機種依存があり、素人には困難を極めるので、避けた方がよさそうだが。)

現代人にしてみれば、フォントの混乱状態に呆れかえってしまうから、標準化に失敗しているとの印象を受けるが、そういうことではなさそうである。

それに気付かされるのは、対照文字であるとは言い難いが、<毒poison ⇔ 毐person with no morals>の存在。
  "毒"=龶+毋
  "毐"=士+{毋異体}

「說文解字」によれば、"毒"は2点の<母>系であって、横棒の<毋>部所属ではない。しかし、字体は逆。
一方、"毐"は<毋>部所属だが、"毋"の字体は少々変形しており、中央縦棒が"ノ"形で下にとび出している。("毋"字体もこちらの字体で表記したいところだが、現在の日本語フォントの方針とは相容れないので難しい。)
・・・このことは、<毋 ⇔ 母>は、新字旧字扱いが古代から錯綜していたことを意味していそう。

そこで、小篆の字体をじっくり拝見すれば、ソリャそうだ感が湧いてくること間違いなし。その場合、"女"も含める必要がある。3文字は同体としか思えないからだ。
要するに、小篆創成官僚達は新たな整理を挙行したということ。
   ┌─毋to not have
  女┤┌母nurturing
   └┤
    └女female …<女 ⇔ 男>

なんら目新しい見方ではないが、小篆以前は1文字1音原則などなかったとの主張と見なされる可能性もあるので、そうそう簡単な話ではないが、字体形成上はこうした流れであると考えざるを得ない。
従って、母の2点は乳房であるとみなそうが、文字区別用の装飾部品であるとしようが、同じこと。ただ、乳児が存在していない文字であるから、乳房を示すための文字ではない。
そして、毋の横棒は否定的意趣の横棒を、別字用装飾部品として添付したと言えなくもない。

#444 【毋/毌】㊎🆂:止之[女 有奸之者]
    毐🆂:人無行賈侍中說…秦始皇母與嫪毐淫 坐誅 故世罵淫曰嫪毐

#443 【女】 🅱㊎🆂
#443≪女≫〖母〗🅱㊎🆂:牧[女 象褱子形]
     女に両乳を加えた形。@「字通」
    毒:厚 害人之艸 往往而生[屮+毒]
     婦人が祭事に奉仕するとき、盛装した姿。
     髪飾りが特に繁多であることを毒という。@「字通」
#012≪艸≫:馬苺
#119≪鳥≫:鸚䳇
#441≪手≫:將指
#480≪土≫:朝歌南七十里地
#011≪屮≫每🅱㊎🆂:艸盛上出
     婦人が祭事のために髪に簪飾を加えている形。@「字通」
   〖𣫭〗
 #135≪肉≫:背肉
 #279≪网≫:网
 #287≪人≫侮/侮:傷
 #408≪心≫悔/悔:悔恨
 #443≪女≫:女師
 #467≪糸≫:馬髦飾
 #484≪田≫:六尺爲步 步百爲畮 ≒畝
   〖每〗
 #056≪言≫:曉教
 #092≪攴≫敏/敏:疾
 #206≪木≫梅/梅:枏 可食
 #231≪日≫:月盡
 #410≪水≫海/海/𣳠:天池 以納百川
    繁/緐: n.a.
    @"鬻"の解釈文

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