■■■ 小篆文字検討@「說文解字」「爾雅」[无]■■■
"无"は"無"の古字とされる。📖
但し、多くの用例の語義は、hane not something(≠anything)という字体が示唆する手持関連状況ではなく、亡ということでもなく、文章に於ける単純否定形not。「易經」ではよく見かける。

知識としては持っているものの、書道分野を別とすれば、日本語で実際に使われている文字とは言いかねる。違和感を覚えながらも、単なる漢語での常用簡体とみなされることが多そう。康熙部首なので日本では重視される。…呒 𪢸 妩/媚 𭘓 怃 抚 𣲘 𬂠 𭴊 䥻 庑 𫁲 芜 etc.
但し、かなり後世のことではあるが、平仮名<ん>の発祥文字になったとの話がある。(変態仮名として<も>としても使われることも。)

簡体化するにしては可笑しなデザインであり、旡/㒫/𠑶⇒无という説もあるが、どう考えても別字でしかない。こちらは、膝をついての対面姿勢の象形だろうから、字義的に無関連。(「字通」はンと同形態としている。)もっとも、理由は定かではないが、開口状況にあるとの説明がされていて、多分、"欠lack"📖という意味が含まれていると考えヨということだろう。

当然ながら、「說文解字」の解釈は奇字。(曲がった天文字、との説を引用している。)
ともあれ、亡[逃]の異体字ということだが、虚无道と訳のわからぬ哲学的語釋nihilityを与えている。亡と違って、完璧な抽象化がされている例外的文字と見なしたのだろう。(白川字体論では両字共に屈屍の象と見なすので、ここでの虚無とは具象そのもの。決してこの手の見方にはならない。)

字形演変流程図@「百度百科」からすると別字ではなく4流ありとなるが。(残念ながら、原書でのデザイン連鎖法則性の情報を欠くのでなんとも言い難し。)・・・
  ①[小篆元]🅱㊎🆂⇒橆
  ②[小篆亡省]⇒𣞤
  ③[{卌+人+林}]⇒𣚨⇒無
  ④[{卌+人+林}]⇒无

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