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オジサンのための料理講座 ←イラスト (C) SweetRoom 2009.12.16 |
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半漬かりの自家製糠漬け…糠漬けの 旨さを妻と 採点し 〜 糠漬けができる家庭が稀な理由を考えてみた。 〜 糠漬け好きは少なくないが、自家製は高望みと諦めておられる方が多いのでは。そんなこともないのではということで、一案。 そんなことを言うと、そりゃわかっているぜ、糠床キットを買って始めろというのだろうとなる。 それはそうだ。真似で始めることはできるが、すぐに放棄せざるを得なくなるのは見えている。 その理由をもとめると以下のようになるだろうか。 ・ヨーグルトと同じで、糠床に棲む菌で漬け物の味は相当違いそうだ。 -いい種菌が入手できそうにない。 ・室温で温度変化が小さい状態でないと、異常発酵したり、醗酵しなかったりする。 -ある程度の大きさの漬け物容器で行うことになる。 -適合する場所があるか、なんとも言い難い。 (異常発酵で当然臭気大発生のリスクもあるし。) ・管理が行き届いた糠床だと美味しい漬け物ができる。 -毎日混ぜないと失敗する。 -水分が増えたら新鮮な糠を追加する必要があるがそれは難しい。 (新鮮な糠でないと油の劣化で風味が悪くなる。) ・糠床のなかに野菜を完全に入れないと漬からない。 -少量糠床は難しい。 ・手に糠味噌の臭気がまとわりつく。 -ゴム手袋を使うとその臭いが糠床に移りかねない。 これだけ並べれば、こりゃ駄目だとなる。 〜 簡便な糠漬けもできないことはない。 〜 拙宅でも糠漬け床を持ったことは一度もない。従って、漬け物はそれ以外のものを考えることになる。麹や酒粕を使ったりする訳だ。 → 「夏向きのお漬け物」 (2008.7.23) しかし、自家製糠漬けが美味しいのは確か。それは糠床の質だけの話ではなく、糠床から出したてを食べられるからだ。 このメリットを考えるなら、糠床は今一歩でたいした管理をしにでも、ソコソコのものを食べることもできるのではないかと考えることもできるのでは。 成功の保証はしないが、まあまあ、イケルのではないかという方法もあるので、一度お試しになったら如何かな。 なにがポイントかといえば、毎日漬けたり、こまめに管理するようなことをしないというだけ。 どうしてそれでもよいかと言えば、少量漬けにするのと、冷蔵庫管理にするから。 と言えば、おわかりだと思うが、糠床も冷蔵庫の温度にすれば醗酵はほとんど進まなくなるから。冷蔵庫に入れておけば、糠床は持つのである。菌が死ぬ訳ではないから、室温に戻せばまた活躍が始まる。これを利用するだけのこと。 始めるのは簡単。糠が沢山ついている美味しい糠漬けを買うのである。そして、糠を洗い流さずに、とっておく。これが糠床。 当たり前だが、量は少ないから、容器にとっておくだけ。最適なのは、琺瑯の浅い容器でプラスチックの密閉蓋付きだが、適当なものを使えばよい。 漬ける時は、この糠で野菜を覆うということ。食べるために取り出すときは、丁寧に糠を戻すこと。それだけ。 〜 何をどう漬けるべきか。 〜 実は、この方法を教えてもらったのは、天麩羅屋さん。そのお店で出てくる糠漬けが美味しかったので、お土産に買ったら、もったいないから、糠は洗い流さず使うように言われたのである。新鮮で上質な野菜を使えば、それだけで絶対美味しいと教わったのである。 家庭だと、冷蔵庫に入れたりだしたりで、温度が変わるので、漬かる時間の設定は簡単ではないが、確かに使える。漬かり具合の不出来さを余り気にしないなら、この方法は簡単そのもので、なかなか便利だ。 キャベツの葉なら比較的早いが、胡瓜だと半日では生そのもの。従って、たとえ半生でも自家製が嬉しい人以外は、試行すべきでない。 そんな人は、本格的な糠床購入をお勧めしよう。もちろん、始末がきちんとできる自信がある人だけ。そうでないと、家庭争議のもと間違いなし。 そうそう、簡便だからといって、なんでもやってみるようなことは避けた方がよい。漬ける対象はよく考えになってから始めよう。 尚、鷹の爪は入れても、糠床の質の安定には、たいした効果は無いと見ている。 、 ■お勧めの野菜■ ・そのまま生でも食べられるもの。 ・水分が多くないこと。 ・糠が簡単に落とせる形状が望ましい。 ラデイッシュ、ハツカダイコン: 葉をとりそのまま。 ダイコン、ニンジン: 皮を剥き、適当な太さに縦割り後、長さで切る。 カブ: 皮を剥き、適当な大きさに切る。 キュウリ: 端は切り落とす。 ウリ、ズッキーニ: 端は切り落とす。中心の種部は取り去る。縦半割り。 キャベツ: 一枚づつにする。 ショウガ(時間がかかる。): 新物に限る。適当な大きさに切る。 ミニアスパラガス: 採り立ての軟いものに限る。 ミョウガ、オクラ: そのまま。 ■お勧めの非野菜■ ・出汁をとった後の昆布 ■糠が減ってもよいなら使える葉野菜■ ・小さな葉が多いものは糠が減る。 ・ただ、灰汁が強いものは避けよう。 ダイコン葉 水菜 ■余りお勧めできない野菜■ ・ナスは定番だが、丸ごとは結構漬かりにくいし、色がでる。切ると灰汁が出そうだ。 ・ピーマンは種をとり広げて漬かるが、好き好きでは。 ・セロリは筋をとれば漬かるが香りが移る。 ■お店で売られているが素人が避けるべき堅い野菜■ ・茹でる必要があるものは問題発生のリスクがありそうだ。 ウド カボチャ ブロッコリー、カリフラワー アスパラガス 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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