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2010.6.17
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六月の鯛シャブはなかなかのもの…


 露伴型のうまいもの発想では、夏の鯛は最低の部類。
 (幸田文: 「父」)
 元禄の時代から、夏に入ったら塩鯨という訳である。
 しかし、現代にこの話が通用する訳がない。
 なにがあたるのか考えてみたが、養殖鯛とは言えまいか。
 ついでながら、和菓子も味わおう。もちろん水無月。
     → 「和菓子を作ってみよう 」 (2008年5月28日)

 クックパッドには驚いた。月間816万人が利用しているというのである。(1)レシピ検索すると必ず登場するサイトだが、それほどまで魅力があるとは、正直なところ、思っても見なかった。
 どうも、何にするかなと考えあぐねている時の「食卓意思決定メディア」役をはたしているようで、そこが大人気の秘訣らしい。

 そこで、ちょっと、鯛の項目で100件ほどタイトルを眺めてみた。金目料理も入っていたりして、どうも今ひとつ感。しかも、探している類のレシピは一つも見つからなかった。利用者層が全く違うということか。
 期待に一番近いレシピとしては、“鯛とシメジの湯豆腐”(2)だが、この料理は参考にならない。

 こんなことを書くと、一体なにを探しているのかわからなくなるか。
 知りたかったのは、実は鯛のシャブシャブ。
 金目ならわかるが、なんで鯛をそんなことをしてまで食べる必要があるのかと言われそうだが、これが結構いけるのである。

 それなら大人しく刺身で沢山食べたらよかろうと言われそうだが、そうはならない。養殖モノなので、うっすらと脂分を感じてしまうからだ。深海魚の金目の脂とは違うとはいえ、余り楽しいものではない。それに、身の硬さも今一歩だったりする。

 そんな場合は、ピーナッツオイルの中華風サラダとか、オリーブオイルでカルパッチョという手がある。これなら確実に美味。
 しかし、冷酒でいこうという料理ではない。そこでシャブシャブという訳。雨で肌寒い日と、晴れて暑い日が交互に来るような時には向いていると、勝手に評価しているのだがどんなものかな。

 ともかく、簡単料理である。これがなにより。
 ただ、冬の鍋とは違うので、小鍋にすること。
 材料は、鯛の刺身と水菜だけとしよう。鍋だが、冷凍庫で冷やした皿に氷をのせて盛るといかにも涼しげ。たいした意味はないが。
 ともかく、食べる分だけ鍋にさっと入れて、ポン酢で食べる。このさっぱり味が嬉しい。尚、これ以外の材料を入れると雑味を感じてしまうので避けた方がよい。
 おっと、忘れてならないのは、鍋に入れるのは、出汁ではなく、単なる湯という点。但し、湯に、昆布の粉を適量入れること。拙宅では根昆布モノだが、昆布茶という手もありそう。

 そうそう、刺身用サクには、たいていパック山葵がついている。折角だから、蒲鉾を薄切りにして山葵で食べようか。これもさっぱりしていて嬉いものだ。
 蒲鉾は、切り方で食感が変わるので、薄切り以外でお試しになるもの面白かろう。

 もう一皿としては、餡かけ豆腐がお勧め。柔らか目の豆腐をマッチ箱大に切り、軽く湯で温めたら小皿に盛り、餡をかけるだけ。餡は、出汁・醤油・味醂に擦り生姜を加えて煮立たせたら、火からおろして、水溶き片栗粉を加えればできあがり。味はお好み。
 あと残っている注意事項としては、呑みすぎか。

 --- 参照 ---
(1) http://info.cookpad.com/outline_of_service
(2) 「はなびし草の鯛とシメジの湯豆腐」 [助産所調理師の方のレシピ] http://cookpad.com/recipe/227346


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