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オジサンのための料理講座 ←イラスト (C) SweetRoom 2010.7.1 |
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時間がかかるミルク菓子作り…スーパーマーケットでは、牛乳の1リットル紙パックは年中特売。拙宅はノンホモを愛飲するが、滅多に売られていない上、価格は倍というのが当たり前。 これが地場のスーパーでは\260。 ← (C) Hitoshi Nomura “NOM's FOODS iLLUSTRATED” いや〜、ビックリした。“蘇”を作る酔狂な人がいるからだ。 → 馬場吉成: “3時間煮ると牛乳は甘くなる” Daily Portal Z @nifty [2010.06.28] なにせ、滅多に売っていない製品である。小生が始めて食べたのは明日香に泊まった時。飛鳥寺の大仏拝観の後に、お土産に購入して、宿で口にしたのである。それ以来、これが楽しみ。古の気分もあるが、ともかく美味しい。紅茶をいれて、お菓子として十二分に楽しめる。 → “飛鳥の蘇”、 “ラッテ・たかまつの蘇” 古代のチーズと呼ばれるが、硬質チーズの独特の風味は全くなく、ミルク味そのもの。醗酵させるのではなく、単に煮詰めるだけだから当然である。単純な作り方だから簡単にできるように思うが、そうは問屋がおろさない。牛乳はすぐ鍋に焦げ付くからだ。そのため、火加減に注意しながら、何時間も鍋の傍らに立ち、牛乳をかき混ぜていなければならない。ちょっとやそっとの手間ではない。 小生もそのうち作ってみようと思うが、どうなるか。 ちなみに、大陸では醗酵製品である。チーズとはちょっと違う。ミルクシロップに浮かんだモッツァレラ・チーズといった感じがする類似品を食べたことがあるが、これもなかなかのもの。本場モノとは違う可能性が高いが、上質の酒饅頭風味が加わったようなもの。 酒粕とミルクで煮詰めたら似たものができるかも知れぬ。 → “蒙古族風味美食---*酪(ナイラオ)” (C) 内蒙古中信国の際旅行会社 [2009-3-18] *: 女偏に乃 “カルピス”同様に、モンゴルの乳製品はなんとなく馴染むようだ。古代から、この辺りの文化が相当入っていたということかも。 → “「カルピス」はどこからきたの? カルピスミュージアム” (C) CALPIS ちなみに牛の本場インドではどうなのかは、よくわからない。広大な大陸だから、色々ありそうだが、日本人の口に合うものが。 ご近所にあったインド人家庭料理店では、サイコロのようなチーズをカレーに入れていたが、ラッシー程度で、チーズ系デザートはなかった。しかし、本格的なインド料理店によってはチーズ系のものがあったりする。有名なのは“Ras Malai”らしいが、滅多に登場しない。 → “Ras malai” (C) show me the curry 言うまでもないが、カッテージ風のインドタイプのチーズ“paneer”をつかう。インドのことだから、頭にガツンとくる甘さとカルダモンの香り。この文化に慣れていないとかなりつらい。 従って、我々が試すなら、ミルクに酢をいれてカッテージ・チーズを作り、フライパンで潰しながら加熱することで、十分水分を飛ばし、これにコンデンスミルクを加え、油で炒めたクッキー風で収めておいた方が無難。油もギーは避けた方がよかろう。 まあ、日本のミルク味が好きだと、手作りより工業製品か。冒頭の手作り“蘇”の話も、最後に製品の写真が並んでおり、思わず納得。 → 不二家 “ミルキー”、 日本製乳 “おしどりミルクケーキ” さあ、そうなると、オジサン手作りのミルク菓子としては、何がよさそうか。 まあ、それなりにできるのは、コンビニに並ぶような、ワンコインのミルクプリンやミルクアイスか。 前者は作るのは簡単だが、香りが勝負の紅茶プリンとは違い、わざわざ作る喜びは余りなさそうな感じがする。 → “三角ティーバッグの紅茶ゼリーはどうか” (2010.6.11) ミルクアイスは少々手をかけ、コンデンスミルクリッチなシャーベットにするとよい。バー型や面白抜き型では堅いアイスができるだけで、面白みが薄いからだ、冷凍バッグで凍らせるだけだが、冷凍庫に入れた後、時々取り出して、手でバッグをもみほぐす。シャーベット状になったら食べるというだけのこと。 まあ、暇つぶしの類以上ではないが。ただ、口直し用の果物を潰して作る自製シャーベットの練習と思って試す価値はある。塊になる具合、食べ時、液体の甘さとシャーベットの甘さの連関性、といった勉強にはなる。 それでは、どんなミルク菓子を試すかだが、南米モノ“Doce de Leite”はどうか。スペイン語であり、ご想像がつくように“Sweet of Milk”。 → “ドゥルセ・デ・レーチェの作り方” (C) アルゼンチン共和国大使館 いや〜、なんと言っても驚きは、コンデンスミルクの缶詰を蓋を開けずに圧力鍋で煮るという強引な料理方法。これは凄い。 まあ、鍋で作るのがよいだろう。 ご覧になればお気づきのように、これはどう見たところで、ミルクジャム(菓子材料名ならキャラメル・ソース)である。拙宅では、カラメル化色が薄いタイプの市販品を購入したりするが、出来不出来を結構感じる製品である。自家製に向いているのではないか。 慎重に煮詰めるだけで、難しいことはなにもない。“蘇”ほど固体化させる訳ではなから、2〜3時間ほどで済む。自家製の場合は、気をつけてのんびり作れば、キャラメル色ではなく、ミルク本来の色に近く仕上げることができるのが嬉しい。 材料としては、ミルク1リットルに生クリーム適当量。グラニュー糖(高価だが和糖も美味しい。)は300g程度。これにエッセンスではなく、バニラビーンス。 ジャムなので菓子とは言い難いが、米国では、アイスクリームにかけることが多い。小生は、アイスクリーム自体のバニラ風味が好きなのでトッピングは避けるが、いかにも米国風という感じがする。 お勧めは、スコーンにつけて食べること。クロテッドクリームもよいが、こちらもお口に合うと思う。和風的な味わいなのかも。 「料理講座」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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