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■■■ 分類の考え方 2014.3.16 ■■■


単子葉はモンスーン命植物か

原始的被子植物の分類[→]に引き続き、単子葉植物を眺めてみたい。

被子植物
└┬──下記に該当しない原始的被子植物
└┬─単子葉類
└─(改正版"真正")双子葉類

単子葉と双子葉には該当せずということで、除外された原始的被子植物群が生まれた。(と言うか双子葉では無いと見なされただけ。)当然ながら、その手のやり方だと、たまたま残った孤立種が入ってくるから、雑多にならざるを得まい。そんな印象を与えるものが2つある。
  【水草睡蓮(未草),ヒダテラ,蓴菜(羽衣藻)・・・蓮は入らない!
  【沈水藻】"金魚藻"
"金魚藻"は、水の中でフラフラする根無し草で、珍しいものではない。もっとも、最近はどうだかわからぬが。正式名称は「松藻」だそうである。名前通り針状葉である。しかし、針葉樹が含まれる単子葉ではなく、双子葉の原始的種と見るらしい。本当かネという気になるが、樹木ではないから、ソリャそうかもと思ったり、素人の発想はその程度止まり。
いずれにしても、単子葉は水辺や湿地の植物は主流派ではないようだ。そんなことが気になるのは、単子葉は逆ではないかと思うから。

と言うことで、眺めてみよう。
概ね、以下の如し。

単子葉類
│┌【湿地系ショウブ,石菖
└┤┌【湿地系】沢瀉/慈姑,里芋,蒟蒻,浮草,甘藻
└┤┌【高山植物】桜井草
└┤┌山の芋
│┌┤
└┤└蛸の木,アダン
│┌百合,チューリップ
└┤┌草杉蔓,アヤメ,彼岸花,蘭
└┤┌椰子
││
└┤┌─稲,大麦,藺草,蒲
└┤┌露草,布袋葵
└┤
生姜,芭蕉,カンナ

上記で、なんといっても面白いのが、「菖蒲」である。
ショウブと読めば、一番の古手株。昔は確か、里芋の仲間とされていたが、見直された訳だ。一方、アヤメと呼べば発展形になる。両者は、素人から見ればよく似ており近縁としたいところだが、系譜上はかなりの隔たりがある。(アヤメと同時期に分岐した連中には、蔓型や、樹木に上った蘭も含まれており、色々な方向に展開した様子が垣間見える。たまたま祖先に似てしまったということかネ。)

そんな様を見ていると、コリャ、湿地帯の植物が主流派の一群だナと思ってしまう。稲、露草、生姜と、乾燥を嫌いそうな植物ばかり勢力を誇っていそうだから。
もっとも、これらの代わりに比較的乾燥に堪える種を代表に選べば違った印象を与えるかも知れぬ。

ただ、菖蒲が最古で、その次辺りに、沢瀉/慈姑と里芋とくれば、なんとなくシナリオが描けそうな気になるではないか。湿地帯はどうしても土台が柔いから、地下茎発達型になりがち。場合によっては芋もできよう。しかし、発達しすぎれば、生育場所が限定されすぎだからら、そこをなんとか克服となるのだろう。里芋から浮草や甘藻という流れなど、見るだけで納得できるものがある。
しかし、全体を眺めると、こうした芋的な栄養繁殖一派や、球根植物族は、傍流に映る。頑張ったがどうも今一歩だったのでは。もちろん、素人のいい加減な読みにすぎぬが。

それでは主流派はどう展開したかとなると、どう見ても葉を洗練させたこと。丈夫で細面な葉を志向したのでは。雨好みだが、暴風雨に耐えるような柔軟性を身につけながら太陽光を集めようというなら、肥った針葉は駄目で、薄くて平べったい葉のがベストだろう。要するに、モンスーン命の種族ということ。

菖蒲はモンスーン系民族の盟友と言えるかも。
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