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魚の話  2018年1月25日

やみはぜ の話

 海深し 心の闇も 見えぬまま
      水深2,500mの駿河湾は北方鯊の溜まり場か。

日本列島近辺の海では一番深いところに棲んでいそうなハゼをとりあげておこう。

100m以上深い所でみつかるというから、大陸棚に棲んでいるのではないか。20m弱のところにもしばしば出没するというダイバーの話もあるし、防波堤で釣れたりもするそうだが、はたして本当なのかネ。
当然ながら、駿河湾で同定された種である。
  闇鯊

名称的にも、いかにも深そうな所に棲んでいそう。写真も、減圧を示唆するような外観。海中でのお姿はかなり違うのかも知れぬが、想像はつかない。

一方、闇鯊ほどには、深い場所に拘っている訳でもなさそうに思えるが、名称的には深海の楽園育ち的に映る種もいる。
  龍宮鯊

こちらは、北西太平洋に棲む絹張[→]や茶殻[→]の仲間とされる。日本列島のかなり北方でもしばしば見かけるようだから、深いところを目指しているのではなく、寒冷な水域を選んで棲み分けを図ったのであろう。
海面の温度が上がりすぎると、深い方で涼むといった調子で生きているのだと思われる。

【真鯊、等が所属する《Gobionellinae》グループ】  → 「はぜ 全体像」
 ○Suruga・・・ヤミハゼ類
  闇鯊(fundicola)
 ○Pterogobius・・・キヌバリ類
  絹張/蛇首高鰭鰕虎魚/Serpentine goby(elapoides)→[2017.8.1]
  錦鯊/縱帶高鰭鰕虎魚/Maiden goby(virgo)
  茶殻/白帶高鰭鰕虎魚(zonoleucus)→[2007.9.7]
  龍宮鯊/五帶高鰭鰕虎魚(zacalles)

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