↑ トップ頁へ

2004.8.17
 
 


進展なき食品成分表示…

 先日、乾物を1袋購入して、料理に使った。袋の内容量表示を見ると、18グラムになっている。
 1人が食べた量ははっきりしないが、多くても、3グラムといったところである。

 つまらぬことが気になったのは、この乾物が体に良い、との宣伝文句が記載されていたからである。
 栄養成分として、何が素晴らしいのかと言えば、カルシウムが多いというのである。

 100グラムあたりの含有量は2000mgの食品、とのふれ込みだ。牛乳は110mgしかなく、鶏卵に至っては51mgだ、と比較データを示す。

 いったい、何時になったらこのような宣伝を無くすことができるのだろう。

 この乾物を100グラムも食べるということは、1人で5袋を一度に食べることになる。とても考えられない。それに、それだけ食べると、食塩は3グラム摂取することになってしまう。これで健康に寄与するとはとうてい思えない。

 この日食べた量からすれば、摂取したカルシウムは60mg程度にすぎない。
 これに対し、牛乳からの摂取量は200mgを越えている。卵からも、30mg摂取している。
 わざわざ、特別な乾物を食べてカルシウムを摂取する必然性など考えられない。

 食品標準成分表を用いた表示のガイドラインを決めればすむことなのだが、このままでは、このような勝手気ままな宣伝が益々増長するのではなかろうか。
  → 「食品成分データベースの不思議感」 (2003年7月3日)


 「食」の目次へ>>>     トップ頁へ>>>
 
    (C) 1999-2004 RandDManagement.com