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2009.10.20 |
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Marmeloの話…癖のある マーマレードは パンの友マルメロや美生柑のプリザーブは苦味が少ない。それが好みかは別問題。 ↑ イラストby (C) SweetRoom “諏訪地方は古くからカリンの産地として有名ですが、この果実は正確にはマルメロ”(1)なのだという。要するに、本当は西洋花梨とすべきもの。そんな名称はないか。 しかし、最近よくある詐称と違って、古くからの話。 両者の実を比較したものが見つからないのでよくわからぬが、カリンより長く、毛がはえていそうだが、まあ、どのみち、どちらも硬くてそのまま食べる気にならないから、処理すればたいした違いはないということかな。 当然ながら外来語だが、英語ではQuince。滅多に耳にしない単語である。言うまでもないが、カリンはChinese Quinceとなる。 それでは、どこの言葉かといえば、ポルトガル。 そのプリザーブがMarmelada。マーマレード(Marmalade)の語源。 こんなことが気になったのは、実は朝食に軽井沢のジャム屋さんで買ってきた「マルメロジャム」を食べたばかりだから。グラニュー糖だけなので、緩くてさっぱりしている。なかなかのものだが、柑橘系の皮からくるマーマレード特有の苦味は感じられないし、黄色とは言い難い。これはまごうかたなきジャムだ。 と言うか、よく考えれば、ジャムとは潰してグジャグジャにしたもの。プリザーブ(コンザーブ)やマーマレードとは違うか。 尚、マーマレードを流行らせたのは、スコットランドはDundeeの商人だったと見て間違いはなさそうだ。(2)なんで、リンゴでなく、オレンジにしたのだろう。リンゴでもドロリ感はでるのに。 (ペクチンが少ないのは、苺、洋梨、サクランボだそうである。マルメロは多い。ジャム屋さんとの雑談だから、正しいかどうかは保証の限りではない。) ギリシア語がわかる方の解説(3)によると、マルメロとは、「クレタ島のリンゴ」。綴りから読めば、「ハチミツとともにジャムをつくる果実」と読むべきなのだとか。ちなみに、他の果物は、次のようになっているそうだ。 桃=「ペルシャのリンゴ」 オレンジ=「メディアのリンゴ」 メロン=瓜リンゴ → 「林檎」 [2008.9.9] --- 参照 --- (1) 「カリンとマルメロの違い」 果樹試験場 2006年 http://www.alps.pref.nagano.lg.jp/letter/nattoku/ntk2005/ntk_fru_064_1.pdf (2) “Dundee Marmalade”British Food Trust http://www.greatbritishkitchen.co.uk/recipebook/index.php?option=com_rapidrecipe&page=viewrecipe&recipe_id=418 (3) “「ミロのヴィーナス」 は 「マーマレードの夢」 を見るか?【マルメロの話】” blogげたにれの“日日是言語学” [2008-02-27] http://ameblo.jp/nirenoya/entry-10075781061.html (プリザーブ瓶のイラスト) (C) SweetRoom http://www.hisaz.com/sweet 「食」の目次へ>>> トップ頁へ>>> |
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