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2002.11.1
 
 


ついにペーパーレスオフィス誕生…

 GE Medical Systems と言えば、CTを中核製品とする医療機器で有名な企業だが、ついに大変身を始めた。
 といっても、ウエブを使ったユーザー教育、オンライン故障診断、画像情報システムといった、自社装置周辺でのIT活用サービスが大きく成長したという話しではない。より大きな、医療システム提供会社を目指した動きの方である。

 特に目立つのが、企業買収等を通じて構築した医療情報システム事業の強さだ。今や、手術室の情報システムから外来・入院患者の病歴システムまで、広くカバーできる。(http://www.gemedicalsystems.com/)

 この総合力を発揮して、2002年末には、情報を全デジタル化した病院システムを動かし始める。6000万ドルの巨費を投じた次世代型病院である。(米国インデイアナポリスの循環器疾病専門病院) (http://www.ehealthindiana.com/tihh_ge_two.asp)

 80年代初頭からオフィスオートメーションと騒がれて続けても、決して実現できなかった、夢のペーパーレス・フィルムレスオフィスがヘルスケア業界から登場する。

 こうした一連の動きが評価され、同社は、ヘルスケア・インフォマティクス誌2002年6月号でヘルスケアIT企業100社ランキングで第2位になった。(http://www.healthcare-informatics.com/issues/2002/06_02/profiles.htm)

 一方、装置の性能向上とコスト削減競争しかしてこなかったモノ作り企業は、この流れに取り残される。いくら安価で高性能な装置を開発しても、情報システムに不適合なら、訴求力は弱い。なにも対応しなければ、衰退の道しかあるまい。

     過去記載の
      ・「電子医療機器研究にはネットワーク型事業構想を組み込むべきだ…」へ (199908)


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