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■■■ 今昔物語集の由来 [2020.11.21] ■■■
[附45] 往生記引用
"巻十五は「往生記」と「験記」から引用した往生譚。全54譚の並べ方に意味がありそう。"の追加記載。と言うか、リストを見易くしてみただけ。📖「日本往生極楽記」
一言、触れておくのを忘れた点があるので、どうしても書いておこうということで。

「日本往生極楽記」と「法華験記」に倣っているので、単純パターンの羅列そのもの。できる限り忠実に漢文和訳しただけと言われても否定しがたきものがある。原文にない部分が加わっているといっても、せいぜいが分かり易くする程度ではなかろうか。

"時間をかけなくてよいから、書き下しの和文にするように。" との指示で作らせた印象は否めない。少々、異質な感じがするということでもある。

そう思うのは、「今昔物語集」の画期的な点は、すべての譚になんらかのストーリー性を与えたこと、と考えているからに他ならない。
登場人物の発言をなるべく「・・・」という言葉で表現するだけでなく、想像でしかない当該人物の心の動きやモノの見方をも同様に「・・・」と語っているからだ。
「酉陽雑祖」の著者がいみじくも指摘したように、"事実"を引用しているだけで、博物学的羅列に見えても、その底に個人の精神的営為があれば"小説"。その意味では、「今昔物語衆」はまさしく"小説"そのもの。
ところが、往生伝の巻だけは該当していないのではないかという気分にさせられるのだ。
モトネタは往生の証拠を示すための事績記載衆以上ではない。そこから、ピックアップならまだしも、順番も以下でわかるようにほとんどママ。多少の編纂の意志は示してはいるものの。(1番から始まる箇所は、現著者版では無かった部分の可能性も高いし。)

そんなリストからすれば、#1に持ってきた譚だけは特別扱いということになろう。
つまり、極楽往生の観念を本朝で最初に植え付けた僧を冒頭に持ってきたのである。その大寺はほとんどが廃絶してしまったが、今でも、その信仰を始めた極楽房だけは残存しているのが象徴的である。
___________↓「今昔物語集」巻十五📖僧俗男女往生譚の巻[巻十五]
__↓「日本往生極楽記」
______↓「大日本国法華経験記」
__10:#_1 👈
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___9:#_4【異】
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__19:#10/27
______中_52:#11
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__26:#19__上_12
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______下_84:#23【異】
_________#24
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__22:#26
__19:#27/10_上__6【異】
______中_73:#28
______下_90:#29
______下_94:#30
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__35:#33
__33:#34__下101
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