情報家電の研究開発(4)…


 特に重要なのは、過去に利用した様々な設計資産(IP)を再使用したり、洗練されたものに改良する作業だ。

 この方針ひとつで効率はドラスティックに変わる。

 ゼロから新しく作るのか、自社の旧版を用いるか、他社品を活用するかという意思決定が、設計の核心になるということだ。現段階では、どの企業のIPでも簡単に使える状態ではない。しかし、この潮流に合わせて進まない限り、21世紀のリーダー企業として生き残ることはできないだろう。

 具体的には下図に示すようなプロセスでシステム開発が進むようになろう。実際このシステムに合うようなコンピュータ・プログラム開発が進んでいる。

 従って、設計組織を、こうした「デジタル型」開発プラットフォームを活用できる集団に早く変えていく必要があろう。
 1つのチップ上に千万ゲートを搭載できる時代だから、職人芸に頼るやり方では複雑な問題は解決できなくなる。アナログ系の貴重な資源は強力な武器になるとはいえ、基盤たるデジタル設計が弱体ではその武器を利用できなくなる。

 研究開発システムの目次へ

(C) 1999-2000 RandDManagement.com