家庭用ゲーム機器の研究開発(3)…



 確かにソフトは重要なのだが、ハードを忘れたソフト重視方針は危険である。

 カートリッジを変えれば様々なソフトで遊べるということで、米国で大ヒットをとばしたアタリのゲーム機器も、その後低品質のソフトが多発されたために急速に落ち込んだと言われる。しかし、ハードの性能アップを怠ったことも没落の原因ではなかろうか。
 ファミリーコンピュータも、アーケードゲーム並みの表示ができるようになったハード上のインパクトが大きかった筈だ。
 1ページで示した94年頃の参入競争時代は、ポリゴン導入による本格的3D登場が衝撃を与えたともいえる。いずれも、技術の先進性が市場を開くきっかけを担っていると考えるのが自然ではないだろうか。

 2000年に入り、こうした技術の先進性の重要性は、益々目立つようになってきた。

 下図にゲーム機器が狙う仕様を並べた。明らかに、パソコン、ワークステーション、アーケードゲーム機、TV、AVアンプといった分野のトップレベルに追いつき追い越せ型の技術仕様が見られる。これは、ソフト開発者が新しい表現方法の可能な最新技術を待望しており、新技術応用に貪欲なためとみられる。

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