→INDEX ■■■ 「古事記」解釈 [2021.7.22] ■■■ [202]上声去声表記の意味 上声と去声である。・・・ 次成~ 名宇比地邇【上】~ 次妹 須比智邇【去】~ 本居宣長は神典扱いし、信仰者の観点で解釈するので、小生は参考にする気は全く無いが、神道が生き続けているのだから叙事詩をその教典と見なす姿勢は間違ってはいないと思う。 この用語は、隋〜唐代に用いられていた四声(音節の読み方)である。様々な仏典が一気に渡来して、怒涛の如くに梵語漢訳が進んで、声調の標準化が必要となり成立したらしい。 音の記録方法は無いので、声明から推定すると、それぞれは以下の声調となるようだ。 平声=低平調…呉音の場合、上・去に含まれ3声になる。 上声=高平調 去声=上昇調 入声=入破音 まあ、普通なら、フ〜ン、で終わるに過ぎない情報だが、叙事詩とは、トーテム(祖のシンボル)信仰が組織の絆となっている部族社会を終焉させて、共通の神による国家を創出するための方法という話をしたので📖脱トーテム実現パターン、触れておかねばなるまい、ということで。 もっとも、素人の混乱しているナニガナニヤラ話を読んで時間を無駄にされたとお感じの方が多いだろうから、又か、となるかも。 小生からしてみれば、神と霊の違い(祖神≠祖霊)を認めるのか否かを含め、神話の定義自体がまともにされていない状況に唖然としているというのが正直なところ。そこらを、ご理解頂くためには、この部分は重要なのである。 わかり易いように無理矢理に単純化して書けば、このような歴史的展開が見てとれるということ。・・・ 《現代のジャンル》 __呪詞_⇒_叙事詩⇒芸能作品 __神語_⇒_聖語_⇒_造語_ 《社会構造》 __部族_⇒_国家_⇒大衆社会@帝国 《捧げる対象》 _祖or相当⇒神or相当⇒_聴衆 《開催の位置付け》 __秘儀式⇒信仰集会⇒世俗公演_ 《担当者》 __巫覡_⇒_聖職_⇒職人/専門家 上声と去声の指示だけ記載してどれだけ意味があるのか、はなはだ疑問だったが、考えてみれば、そんな注記があるだけで、直観的にこの様な流れを直観的に感じ取ることができる訳だ。 古事記はまさしくそのような叙事詩として編纂されたことになろう。秘儀である呪詞とは全く違うが、その伝統を受け継いでいることになる。 (C) 2021 RandDManagement.com →HOME |