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■■■ 「古事記」解釈 [2022.5.8] ■■■
[492][安万侶文法]母音初音は阿
補遺五十音の筆頭は"ア/あ"だが、音素の並びは"イロハ"と呼ばれており、初音は"イ"と見なされていたようである。未だに、音楽分野では"イロハ"調表示が続いている位だし。

すでに、そこらについては取り上げたが、もう少し書いておきたいことがあるので、追加頁を作った。
  📖[安万侶文法]"ア"と"あ"を規定

「萬葉集」を引用したが、歌としてのリズムに合わせた音素表現を重視しているような訳かもしれず、参考にすべきではないようにも思える。

【悉曇 摩多】
 あ  阿…本不性=十二母音の初音
    🆗#12阿胡根能浦乃[阿胡根の浦の] #29阿礼座師[生れましし]
 あー 〃…寂静
 (あい) (愛/藹)…自在
 (あう) (奥/奧)…変化
 あん 暗/闇…辺際
 あく 悪/痾…遠離
    ☒<あし>#1428不悪[あしからぬ]
(平仮名は1900年に一音一字制度が導入されたために現在は<あ>しかないが、それ以前の崩し字としては、阿はもちろんのこと、愛・悪も普通に使われていたそうだ。)
【漢文】
 あ  亜/亞
 あん 安
    🆗#53安礼衝哉[生れ付くや]
    ☒<やす>#38安見知之
【熟字訓】…wūhū
 ああ 嗚呼/烏乎/嗚嘑≒噫!啊!呀!唉!咳!嘿!
    ☒<あみ>#40嗚呼見乃浦尓[あみのうらに]
【一人称当て訓】
 あ  吾
    🆗#108吾乎待跡[我を待つと]
    ☒<われ>#1吾許曽居 <わが>#5吾大王乃
 あ  我
    🆗#2751我乎待児等波[我を待つ子らは]
    ☒<われ>#1我許背齒
 あ  僕
    n.a.
 あ  妾
    🆗#3329妾耳鴨[我のみかも]
    ☒<わが>#1727妾名者不教
 −  
    ☒<わが>#1305己心 <こ>#1吾己曽座 <おき>#43己津物
       <おの>#116己世尓 <な>#3239己之母乎/己之父乎

【訓頭音のみ】
 あし 
    🆗#136足掻乎速[足掻きを速み]
    ☒<た-ら>#50百不足 <あし>#108足日木能
 あぜ …離天照大御神之営田之""[=畔]
    n.a.
 あみ 
    🆗#238網引為跡[網引すと]
    ☒<あみ>#5網能浦之
 あま-す 余/餘
    🆗#1293余跡川楊[あとかはやなぎ]

---再掲---
≪阿[=阝/阜+可(=丁+口)]/啊[後の片仮名]ア≫
≪安[=宀+女][後の平仮名]あ≫
≪吾[=五+口]…神のお告げ
 …第一人称
≪我[=戈+𠂌(竹手:鋸)]…強い意志
 …自分自身
≪僕[=亻/人+菐]
 …奴僕⇒男性謙卑自稱
≪妾[=立+女]
 …女奴隷⇒女性謙卑自稱⇒側室
≪足[=口+龰]
 …下肢⇒器物下面支え部⇒踏

【悉曇 摩多】
[ア]…本不生
[アー]…寂静
[イ]…根本
[イー]…宍[災]禍
[ウ/オウ]…譬喩
[ウー/オウ]…損減
[エイ or エ]…求
[エイ/アイ or エー]愛/藹…自在
[オウ or オ]…瀑流
[オウ/アウ or オー]奥/奧…変化
अं[アン]暗/闇…辺際
अः[アク or ア]悪/痾…遠離

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