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■■■ 「古事記」解釈 [2023.7.15] ■■■
[745] 太安万侶:「漢倭辞典」♀
現時点で使用に足る女偏の文字は1,000弱あるらしいが、実際に使われているのはせいぜい100程度らしい。かなりの数にのぼる理由の1つが、身分・地位・婚姻に関係する言葉が多いこと。儒教社会だと、女⇔男という性での対偶関係は禁忌であり、<士>⇒<女>という姿勢で文字が創られるから、どうしてもそうならざるを得ないのだろう。
「古事記」では、冒頭から<産/生むす>の創世観が高らかに語られており、緒はあくまでも<女め>なので、文化風土は水と油。

㉒メ(𠂇:女の初画変形)め(〃) [萬]賣/売…賣/売【甲】 @呉音 📖
   [呉音]メ [漢音]バイ [慣用音]マイ [訓]う-る
      ⇒"ひめ"(比/毗/毘-賣/売 日女 姫 媛)
      ⇒"をと-め(乙女 少女 𡢳)" "むす-め(娘)"

ヒメは誰でも知る語彙だが、現代日本語では姫という文字しか使わないので「古事記」を読むと面喰う訳だが、表音文字としての"賣メ"を知ると、この音が同時に訓の"め"の意味でもあることに気付かされることになる。
3世紀の南京語と、同時代の倭語が、"女性"という意味の語彙音では同一だったことになろう。
大陸では、諸族入り乱れての覇権闘争の歴史しかないから、その後もそれ以前も、発音代替は頻繁で発音の変遷を知るには多大な労苦が必要だが、倭語〜日本語はもともと併存可能な多音語なので、古代語の残渣を至る所で見つけることができる。それを考えると、倭の1音語"め"は超古代語の息吹を伝えているのは間違いなく、呉音"メ"も揚子江域海人の古代語の系譜を感じさせるものとなっている。そのため、両者の祖語の存在を示唆しているようにも思えてくる。・・・
   ♀め 👁め/ま 🌱め 海布め
   ⇩
女 [呉音]ニョ [漢音]ヂョ [慣用音]ニョウ [訓]をんな をみな め むすめ ⇔をとこ
妻 [呉音]サイ [漢音]セイ [訓]つま め-あわせる ⇔をつと
牝 [呉音]ビン [漢音]ヒン [訓]め めす めん ⇔うぉす
雌 [呉漢音]シ [訓]め めす めん

---"女"文字の「古事記」用例---
女247…麻組郎女
娶136…娶大山津見�~之女
如125…國稚如浮脂 如葦牙
汝112…「汝身者如何成」
婆95(95)…葬出雲國與伯伎國堺比婆之山 用婆比邇(よばひに)
倭66…大倭豐秋津嶋 自出雲將上坐倭國
妹62…妹活杙�~ 妹高比賣命
奴53(44)…是奴也 都奴賀能迦邇(つぬがのかに)
婚30…其八十�~ 各有欲婚稻羽之八上比賣之心
怒29…伊邪那岐大御�~大忿怒詔
妻21…妻名謂手上名椎
嬢21…麗美孃子遇其道衢
安18…天安河 國安平
妊14…妾妊身
妾14…妾已妊身今臨產時
姿13…此二柱�~之容姿
桜/櫻7…櫻井臣 伊波禮之若櫻宮
腰7…服腰裳少女
姨7…娶其姨玉依毘賣命
婇6…伊勢國之三重婇
媼6…在淡海國賤老媼
始6…始作國也
姓5…不知其姓名 是以百姓之榮
媛5…幸行于春日之時 媛女逢道
婢5…豐玉毘賣之從婢 持玉器將酌水之時
萎4…如此竹葉青 如此竹葉萎 而 青萎
嫉4…甚爲嫉妬
嫁3…將嫁大穴牟遲�~
姉3…我姉石長比賣在也
妬3…甚爲嫉妬
妣3…僕者欲罷妣國根之堅洲國 故哭
委3…匍匐委蛇
嫡2…娶其嫡后伊須氣余理比賣
姪2…姪子與淡嶋 姪忍鹿比賣命 娶其姪由良度美
妖2…萬物之妖悉發 萬妖悉發
好1…因其孃子之好儛
媒1…以其弟速總別王爲媒
媚1…遣天菩比�~者 乃 媚附大國主�~
姻1…登陀流天之新巢之凝烟【訓凝姻云州須】之
威1…其形姿威儀
姧(≒奸 姦)1…姧其伊呂妹輕大郎女
娘1…n.a.(嬢は別途記載されている。)
非使用…妃 姫 妓 姑 姐 婦 姆 奸 姦 姥 娼 婿 嫂 嫗 嬪 嬶
婬 娠 妄 妨 嫌 佞 妥 妙 娯 婪 妁 妲 妍 嬌 孅 孀 娃 姶 姜 姚 娑

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牝1…牡馬壹疋牝馬壹疋
雌 性 非使用

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