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■■■ 「古事記」解釈 [2023.7.16] ■■■
[746] 太安万侶:「漢倭辞典」🐟
倭国は、鯨面海人の国というイメージで見られていたようだし、創世譚からして海から国土誕生というストーリーであるから、海の幸について多く描かれていそうなものだが、意外に冷淡。

海彦でなく、山彦の系譜であるからと言えなくもないが、経済原則で考えれば、海人族社会が漁撈中心で発展可能な訳がないから当然の話かも。(代謝エネルギーを考えれば、魚介だけで食べていける訳が無いからだ。社会文化は雑炊的だが、食文化も海・山・田畑の多種産品混在が特徴だったことになろう。日本列島は箱庭のような土地であるから、その土地毎に最適な混合経済モデルが存在したとも云えよう。)

26…爲鳥遊取魚 而 往御大之前
2…爲漁而、於比良夫貝自比至夫以音其手見咋合 漁田之別
4…於和那美之水門張網
6…釣其河之年魚
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1…如魚鱗所造之宮室  (魚=鱗蟲)
1…於喉鯁 物不得食鯁
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今は現実的でないので見かけなくなったが、ネタとなる魚の文字をこれでもかというほど並べた湯飲みであがりを出すというのが人気大衆鮨店の特徴とされていた。しかし、「古事記」にはそんな風情は露ほども無し。📖魚偏漢字の限定使用に納得感
2…赤海鯽魚・・・於是 探赤海鯽魚之喉者 有鉤
2…口大之尾翼鱸訓鱸云須受岐
1…靜貝王 亦名貝鮹王
  蛸 非使用
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11(1)…比良夫貝
𧏛2…𧏛貝比賣 (𧏛⇔刮虫)
2…蛤貝比売
1…悉言向荒夫琉蝦夷等
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龜/亀1…乘龜甲爲釣乍
6…鼠子 海鼠
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非使用
鯔 魴 鱧 鯛 鯖/鯖 ㊕鮐 鯨 鮭/C 鯉 鮒

鰐 鮫
貽 螺
蛙 蠣

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海藻も登場はするものの、その"柄"で燧臼ひきりうす燧杵ひきりきねを作るとされている。熊野大社が出雲大社に授ける、聖なる火を熾す道具@火鑽神事で、錐揉発火させる檜板(100x12x3cm)と卯木棒(Φ2cm)を意味している。但し、いくら他材に代替可能と言っても海藻の茎では火鑽はとうてい無理である。
エネルギーと食糧のどちらも自立できない海産物経済だけで国は成り立つ訳があるまいとの警句と解釈せよということだろうか。中華帝国型官僚制導入に当たって、宗教としての儒教の問題点を知り尽くしていたようだから、一方で、そこから国家存続のための合理主義的なものの見方も十分に学んだということだろう。・・・
105(101)…"布斗麻邇爾" 宇氣布 佐士布都~/云甕布都~/布都御魂
       鎌海布之柄作燧臼

     海布 ⇒あらめ にぎめ わかめ ほつめ ひろ
2…以海蓴之柄作燧杵
     海薦こも ⇒石薦あおさ
       c.f.海松(みる) 紫菜(のり) 凝海菜(こるもは)

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